第36話 風呂場が共有という地獄

 前回更新から色々なことがありましたが、よく今まで我慢していたなあと我ながら思ってしまうエピソードを。

 私が住むのは戸建ての社宅(寮)で、利用者は私とMくんの二人。

 私が3月に来島と共に入寮。Mくんは7月末に入寮。

 はい、もう4か月も我慢してるんですね。凄いなあ、私。

 第25話時点では、Mくんは直ぐに別の場所へ移送(犯罪者かよ)される予定でしたが、結局今も共同生活を送っております。これはまあ、我が社の会長(口だけ大物の人)が適当な人間なのでしょうがないと諦めております。


 で、タイトルの件なのですよ。

 風呂掃除は基本的に毎日する私。これは独り暮らしの時からそう。軽くですけどね。

 ところが、Mくんがやってきて、毎日できないことが多くなりました。それどころか、お風呂自体使えないことも。

 それでも一日だけならまだしも、二日続けて風呂に入らないのは汗をあまりかかない季節でも辛い。しかし、もう三回ほどこの辛い選択をしました。

 何故か。

 Mくんは俗にいうロン毛です。なんというか「むさくるしい」系のロン毛。

 それでも排水溝の掃除は「掃除」と割り切ってやっています。これはそんなに苦になりません。

 我慢できないのは、MくんがMくん自身の抜け毛を浴槽の上にコレクション(?)していること。

 これ、もう苦痛すぎてうっかり昨日Xにポストしてしまったのですが、それは「川内祐」名義のSNSでやっちゃダメじゃん、と削除。たまたま見てしまわれた方、申し訳ありませんでした。お見苦しいものを。

 このコレクション、抜け毛なので当然Mくんが風呂を利用するたびに増えます。浴槽から毛が生えているみたいに増えます。

 で、どういうタイミングなのか不明なのですが、ある時纏めて消えます。コレクションの場所を移しているのか、捨てているのかは不明。

 さあ、消えたらチャンス!

 今しかないと、お風呂に行くのです。

 しかし、現スパンはなかなか抜け毛コレクションがなくならない。どんどん繁殖している。もう気持ち悪いの我慢して、サッとシャワーしたのが一時間前。

 どうよ? 地獄でしょう?


 さて、先々週の金曜日です。市営住宅の募集が島内で4件ありました。

 わお、沢山出たのね。

 私は応募締め切り一時間前に島内にある行政センター(市役所支所)に行ってきました。これは作戦です。抽選回避のための。

「まだ応募がない物件はありますか?」

 そう係の人に聞いたんですね。

 どの物件でも構わない。地獄から抜け出せるのであれば。

「応募があったのはここだけです」

 なんと、4件中1件のみ。私は残り3件から選び放題。

 ちょっとお家賃高めだけど、築年数が若く、陽当たりが良い家を選びました。

 おそらく私の後に申し込んだ人はいないと思われるので、まず入居できることは間違いないと思いますが、まだ安心はできない。

 本日抽選、明日ホームページで発表、来週書類等審査。

 入居できるのはいつだろう。早く自由を手にしたいぞ。

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