第30話 感謝ってなんじゃろね、同僚Y

 先月から薬を増やしてもらい、わりと朝まで眠れている私です。

 今回は同僚(1年先輩の28歳位の男性)のお話。

 端的に言えば人使いが荒い。

 私は会社の軽トラを日常的に使わせて貰っています。1人で。

 一方Yは同室のFくんと会社の軽バンを共用。

 そこで、Yくんが軽トラが必要な時は、ドライバーの私とその労力ごと使います。

 例えば、自分が近所の人から借りている畑に必要な資材を運ぶ際、軽トラと私の労力を使うわけです。「手伝って下さい」と言ってね。

 そんな依頼が今朝もありました。

「今日か、明日か、明後日。堆肥を運ぶのを手伝って下さい」と。

 これまで何度となく「手伝い」をしてきましたが、人の時間を拘束することに対しなんとも思っていないのか、お礼が言葉一言だけしかありません。いや、言葉一言も怪しい。

 今朝あからさまに「嫌だ」という表情を見せたものの、粘る粘る。

 結局「じゃあ、明日」と応えてしまう私でした。

 逆にこれまで何度となく釣れた魚の「お裾分け」をしましたが、お返しは何もない。まあ、これは食べきれないものを渡しただけだし、お返し要らないんだけどね。

 ちなみにYくんは北海道出身で島に来たのは1年半前。

 こういう感じだから「ゆとり」という言葉がいつまでも消えないのでしょうか。このYくんの資質と「ゆとり教育」とはなんの関係もないですけどね。

 その手伝いが嫌だから明日仕事ごと休みたいと思う私も私なんだけどね。


 ちなみに何が一番嫌って、労力を無償で貸すことでも、時間を拘束されることでもなく「特定の人を嫌いになっていく自分」が嫌なのです。


 ああ、薬がよく効いてまだ眠いや。

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