第25話 ごめんね、ごめんね(抑揚の付け方は読者に任せる)

 八月ですね。なんだか数名の著名な方々が入島しているとかどうとか噂がありますが、そんなことは置いといて今回はちょっと盛沢山かも。

 えー、まずはお詫びをして訂正いたします。

 それはですね、前回書きました「明日(7/29Sat)いよいよ新人さんが入寮します」というものですが、日付に誤りがありました。7/30Sunが正解です。

 これね、私が悪いわけじゃないの。社長が悪いの。

 29日の夕方社長から電話があって

「ごめん、西野。今日じゃなくて明日やった」

 だって。


 ってことで、一昨日新人さんがやってきました。

 初日は簡単に設備等の説明をして、あと最寄りのお店も教えたりして、夕飯は他の同僚で来れる人だけでプチ歓迎会をして終了。

 翌日私は仕事。新人さんは役所に行ったり部屋の整理してゆっくりしたり。

 私の仕事終了後に

「よう、新入り。釣りはするかい?」

 と聞きますと

「あんまやったことないですけど、やりたいです!」

 とのこと。

「じゃあ、今から軽くいっとくかい?」

「ぜひ!」

 と、こんな口調じゃもちろんなかったけど、仕事終わった後に二時間ほど釣りしてきました。

 釣果は私がネリゴ(カンパチの幼魚)を1尾だけ。その1尾を帰宅後刺身にしてシェアしました。


 そして今日。食事後私が何気なく

「さて。今日は編み物でも進めようかね」

 と申しますと、めちゃくちゃ話に食いつく新人君。なんでも服飾系の専門学校に通っていて、専攻の中にかぎ針編みもあったそうな。

 それでですね、昨日の釣りの時にかぶっていたハットがあるわけなのですが(近況ノート参照:以下URL)


https://kakuyomu.jp/users/ukizm/news/16817330661295800888


「昨日かぶってたハット、ずっと良いなあ、どこのブランドなんかなあ、欲しいなあ、思うてたんですよ。もしかしてあれも編まれはったんです?」

「うん。オリジナル」

 なんてクールに答えたけど、嬉しかったよね。

 暫し編み物と服飾系の話で盛り上がりましたとさ。


 さて、そんなとっても良い子で、両親や五歳上のお姉さんら家族からしっかり愛情注いでもらって育ったんだろうな、って分かる新人さんなのですが、今週中にはお別れです。

 とはいっても、住まいを会社が管理する別の建物に移すだけなんですけどね。

 役所でも引っ越しの手続きを済ませたばかりなのに申し訳ない。それもこれも私のせい(なのか?)


 実は今日の仕事中、ちょっとした事故がありまして。いや、一歩間違えば大事故か。

 圃場ほじょう(平たく言えば畑)で作業中、私は後片付けで軽トラに軽い荷物を積んでいるところでした。その軽トラに重機(タイヤショベルまたはホイールローダーと呼ばれるもの)が後進で突っ込みまして。軽トラが衝撃で50センチほど動きましたね。ずりり、と。いや、すどーん、と。で、その時軽トラとゼロ距離だった私にもその衝撃がもろに来たわけで。

 いや、俺じゃなかったら死んでたね、とは言わないけど、おじいさんだったら負傷してたでしょうね。

 私はというと実際はその場では下腹部に思いきりキックボクサーのキックを受けたような感じ。しばらく痛かったですが、すぐに回復。今ではほんと何ともないのでご心配なく。

 うん、回復したのは良いのよ。問題はぶつけた本人と、その場にいた他の二人。

 全員知らん顔なの。ひどくなーい?

 で、その片付け作業が終わった後、それぞれ別の作業に。

 未だペーペーの私は特別やる仕事もなく倉庫の掃除を適当にやっといて的な指示を受けました。うん、今のうちにちょいと元請けさんの事務所にいって相談してみるか、と掃除を放置してすぐ近く(車で5分かからない)の事務所へ。

 そこで今回の事故のことを相談。「病院、どうしましょうね。私的には大丈夫だと思うし、何より面倒なので今日は様子見て、でいいと思うのですけど」という話から始めました。

 んで、本題へ。

 私の障害と病気の話です。

 この話、このエッセイで書いたっけな? ちょっと確認するのも面倒だし、読者さんも忘れているかもしれないので、初めて書く感じで書きますね。

 実は、私の会社からの指示で、最初に提出した履歴書とは別に、元請けに見せる用の履歴書改訂版を書いておりまして。最初に私が現在勤める会社に出した履歴書には、当然ながら障害の種別や等級、病気のことを書いていました。が、「傷害とか病気とか書いて無いヤツをもうひとつ書いて」と採用担当から言われたのですね。

 なので、私は私の障害のことを誰が知っていて誰が知らないのか分からないままこれまで働いていました。

 この機会に、それを確かめようと思いましてね。

 元請けの責任者(トップ)と一次下請けのナンバー2(我が社は二次下請け)に障害のことを話し、「新入社員が自分が利用している寮に入寮することが決まってから、ストレスや心配事が増え、日々の業務にも支障が出てきた」と告白したのです。

 結果、トップの人だけ私の障害の話は耳に入っていたようで、そのトップから我が社の採用担当(社長ではない)に話が回りました。

 その結果、新入社員くんの住居変更となったわけです。


 本当に新入社員くんには申し訳ない。そしてきっと、その決断を私への相談なく決めた採用担当は、私の彼への罪悪感も大きなストレスになり、自己肯定感を大きく落とす要因になるとは思ってもいないのです。

「配慮してやったよ」ぐらいに思っているのです。今日の夕方その採用担当と直接話しましたが、正にそんな感じでした。

「言いたいことは話して発散しないと。俺が聞くから。溜め込んだらダメだよ」

 などと、一見正しそうな意見を言うのです。こっちに言わせてもらえば

「言う相手は選ばせろ」ってなもんです。


 そういえば、自己肯定感って言葉、初めて出したかもですね。これも遡って確認するの面倒なので初めて書く風に書きます。

 私って、自己肯定感は決して低くありません。むしろ一般の人(健常者という意味で)より高いかもしれません。

 一方で自己評価はものすごく低いです。

 この違い、分かりますかね?

 文章で言うとですね、


 自分の能力はとても低くて、周囲の人には遠く及ばないのだけれども、それが自分なんだから仕方がない。こんな自分なりに楽しんで生きて、一人でも幸せにする手伝いが出来たらそれでもう最高なんじゃない?


 って感じです。評価は低いけど、否定はしない。この考えに至るには相当な時間がかかりましたし、今でもそう言い聞かせているだけで、心の奥では違う思いが渦巻いているのかもしれませんが。


 色々書きましたね。

 こんなん書くくらいなら、今日前半だけ書いたミステリーを結末まで書けって話だけど、実はそっちの方の「相応しい結末」にまだ迷いがありましてね。その分こっちを書いちゃった。


 さて、明日も仕事。そして、明日の仕事の後は我が社のお偉いさんも交えての歓迎会。黙々と美味しいもの食べることに集中しようね。

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