第五話 

「うーんどうしようか。といっても受けるしかないんだよね」


流石にこう予想外な事が起きるとため息をつきたくもなる。

第一王子が僕にわざわざ個人的に会いたいと言っている、何故?

しかも明日ディナーのお誘いである。

そんな困り果てた僕を見てイリヤさん口を開く。


「まあヴァン様は政に詳しくないので仕方ないと思いますが、今後王位継承戦に向けて貴族に声を掛けるその一環でしょう」


「王位継承戦といっても八年後だよね?今から準備する必要ある?」


「ありますというより今がとても大事な時期です。今王子王女の中で王位継承戦に名乗りを上げている王子が三人います。第一王子アラン・エスト、第二王子のシルヴェスター・エスト、第四王女シルヴィア・エスト」 


「なるほど。今どういう状況か説明してもらっても?」


「はい、そしてこの三人が王位継承戦で争ってます。第一王子は暴君と言われていて周りに迷惑をかけているとか。なのでシルヴェスター王子の方が優位と言われていますね。そして第三王女シルヴィア姫は王族のなかでも一番優秀でさらに魔法の天才だと評判ですが、今の所実績がないのでこれからですかね」


そしてそんな暴君といわれている人からの食事の招待状である、本当にかなりめんどくさい。

僕は落ちこぼれやらなんやら言われてはいるがきちんとした爵位があるわけで、僕が問題を起こすと実家に迷惑かかるそれは避けたい。

うーんどうにかしてお断りすることはできないだろうか?

そんな事を考えていると。


イリヤさんが口を開く。


「まあお受けするしかないですね我が国の王子。断るという捨てていただきますよ、ヴァン様覚悟をお決めください。まあ気にしないでください。私達も補助いたしますから」


「わかりました、で僕はアラン王子について何も知らないんだよね教えて貰えない?」


一応関わってきそうな人物の名前は覚えたのだが。

まさか第一王子が自分に声をかけてくるとは困ったものである、そしてさらにいうと噂程度の知識しか知らないのだ。噂程度の知識で相手と相対するのは、貴族社会では自殺行為に等しい。王族に加えこちらの立場は弱い。そんな中で不敬に値するような言をいうわけにはいかない。


「といっても私が語れるのは噂話程度と実際に会った体験談になりますがよろしいでしょうか?」


「まあそれで構わないよ」


「それではアラン王子は現在18歳です。そして他の王子王女と違うのは。

若いうちから政治的手腕を発揮しており。実績はすさまじいです、一番の功績がなんといっても地方街道ですね。前々から我が領地は地方の交通の便が悪かったです。一応先代の王から道を作る計画はあったのですが。現国王とアラン王子が地方街道を作るために努力し、現在進行形で作られてますそしてアラン王子は地方街道を一任されています」


「僕達の領地は中央部には魔の森があってそこを切り開いて作られたのが王都で、さらに中心部を囲うようにに貴族が配置されているんだよね?」


「ヴァン様勉強の成果がありましたね。ですが国防面ではそれでいいのですが、交通の便を考えるとどうしても難しい部分がありまして。地方の経済の活性化を含めてこの政策をしているのですよ。」


そして政治に顔を出し始めたのが13歳の時からというもすごい。僕はただただ王子に関心をするのであった。

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不死落ちと蔑まれた僕が自由に生きれるようになるまで 白虎 @asfftjjnn

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