第41話 立てこもり犯・羽場狩雄の想い出
ここは休み時間の小学校。そして、トイレ。三名の男子生徒が閉じた個室のドアを思いっきり叩いたり蹴ったりしていた。
「狩雄、クソしてんじゃねえ!」
「狩雄じゃねえよ、下痢雄だよ!」
「下痢雄! 下痢雄!」
個室の中には、和室便器でしゃがんだ体勢の羽場狩雄少年がいた。クラスメートたちにバレてしまい、焦りながら。
いきなり、個室の上から撮影された。
「やめてよ!」
狩雄少年は顔が写らないよう、手で必死に遮った。
さらに上から、トイレットペーパー、雑巾、モップ、バケツ、ラバーカップなどが次々と放り込まれてきた。極めつけは、ホースからの放水がシャワーのように降ってきたことだった。
狩雄少年はひたすら涙を堪え、ずぶ濡れになりながら、下半身を丸出しにして小さくうずくまっていた……。
(続く)
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。