実録! これが藍条森也だ
藍条森也
藍条森也に質問!
★あなたのお気に入りはどんなキャラクター?★
「ねえ、兄さん。兄さんにインタビュー依頼が来てるんだけど」
「インタビューか。まあ、富士幕府の宣伝のためにはそんなことも必要だな。良かろう。受けて立つ」
「それじゃ、第一問ね。
『自己紹介』
Q1:あなたがこれまで小説に書いた(あるいは書いている)キャラクターの中で一番お気に入りの名前、性別、年齢、職業を教えてください。」
「
「仕事は?」
「百姓」
「百姓って具体的に何やってるの?」
「マンガ家兼農家兼地域興し相談役兼クリエイターズカフェ経営者兼アイドルプロデューサー兼世界デザイナー兼……」
「あ、ああ、もういいから!」
「では、第二問。
Q2:そのキャラクターが登場する小説の名前とジャンルとざっとした物語紹介を教えてください。」
「『文明ハッカーズ1』、『文明ハッカーズ2』及び短編集『問題とするべき点がちがうだろ』。
このおれ、藍条森也が世界中の問題を解決し、新しい未来を得るための物語」
「Q3:そのキャラクターはどういう人物ですか?」
「天才」
「……それだけ?」
「おれを語るのに、その一言以外、なにが必要だ?」
「……それじゃ、第四問。
Q4:そのキャラクターのどういう所がお気に入りですか?」
「作者の分身」
「Q5:そのキャラクターは自分の人生に満足していますか?」
「それなりに」
「あたしがいて『それなり』なの(笑)」
「……大いに満足している」
「では、第六問。
Q6:そのキャラクターに口癖はありますか?」
「口癖というか決め台詞だな。『地球進化史上最強の知性』」
「Q7:そのキャラクターに二つ名(通り名)はありますか? なかったら即興でつけてみてください。」
「天才・藍条森也」
「……どうしても、そこにこだわるんだ」
「事実だからな」
「『日常』
Q8:そのキャラクターにとって『休日』とはどういう日ですか?」
「マンガ家と農家。一番つらいのは休日がないこと。一番いいのは上司がいないこと」
「Q9:そのキャラクターは休日をどうすごしますか?」
「寝る」
「それだけ? どこか行くとかないの?」
「活動してたら『休日』とは言わんだろうが」
「それ、さっきの質問で言えばよかったのに」
「では、第一〇問。
Q10:そのキャラクターの好きな植物(実在でも架空でも可)は何ですか? その植物はどういう植物ですか?」
「トマト」
「それは『食べるのが好き』ってことでしょ」
「かまわんだろう。『好き』にはちがいない」
「Q11:そのキャラクターの一番好きな芸術作品(実在でも架空でも可)は何ですか?」
「自分の育てた人間」
「Q12:そのキャラクターはどんな事があっても必ず約束を守りますか?」
「世の中に絶対はない。である以上、『必ず守る』などということはあり得ない」
「……『守る気があるか』っていう意味の質問だと思うんだけど」
「まあ、約束した以上、守りたいとは思うけどな。実際には『約束はできないが』という前置きをするタイプだな。なにぶん、臆病なんでな」
「Q13:そのキャラクターは風呂で身体を洗う時、どこから洗いますか?」
「首」
「首を洗う?」
「……単なる偶然だ」
「Q14:そのキャラクターはいつ頃に寝ますか? また睡眠時間は?」
「かなり遅い。午前二時〜三時過ぎだな。夜と日課の昼寝を合わせて四〜五時間といったところか。マンガ家になってから気づいたが、短めの睡眠でも平気なタイプらしい」
「『シリアス?な場面』
Q15:そのキャラクターの眼の前にもうすぐ沢山の爆薬に火を着けようとする導火線があります。爆発まで五秒! どうしますか?」
「状況がわからないのに答えられるわけがないだろう。そこは外か、室内か。おれは身動きできるのか。そもそも、それはどういう状況だ? 工事現場で爆破作業中だとしたら何もする必要はない。状況を詰めてから質問するよう出題者に言っておけ」
「Q16:そのキャラクターの前を、凶悪な武器を持った強面の男達に追いかけられている美しい花嫁が逃げていきます。どうしますか?」
「とりあえず、見送る」
「見送る? 助けないの?」
「なぜ、助けるべき状況だと決めつける? 刑事たちが結婚詐欺女を追っているのだとしても、そのシチュエーションは可能だぞ。状況がわからないのに手出しできるか」
「Q17:そのキャラクターは全ての財産を失くしてしまいました。次にまとまったお金が入るのは一週間後です。どうしますか?」
「金持ちの知り合いを頼る」
「Q18:そのキャラクターは敵対する者達一〇人によってとても高い断崖に追いつめられました。崖下は岩場の荒い海です。どうしますか?」
「口先でごまかす」
「Q19:そのキャラクターは雪山で遭難しました。やっと辿りついた山小屋には身体が冷え切った異性の先客がいます。どうしますか?」
「火をおこす」
「女性はどうするの?」
「女性とは限らんだろうが」
「だって『異性』って……」
「いまは『第三の性』とか普通にいるぞ」
「……じゃあ、異性の先客はどうするの?」
「その状況では暖をとるのが最優先だ。おれにとっても、先客にとってもな。それ以外のことはそれから考えればいい」
「でも、薪や火種があるとは限らないんじゃないの? 火をおこせる保証ある?」
「おれはジッポーブランドのファンだ。ジッポーライターは常にもっている。非常時の備えを兼ねてな。そして、山小屋というからにはまずまちがいなく木造だ。最悪、床材を引っ剥がしてライターで火をつける」
「ライターをいつももってるなんて聞いたことないけど」
「おれの趣味はおれだけが知っていればいい事だ」
「Q20:そのキャラクターの前に「兄の仇!」と叫ぶ小剣を握った少女が現れました。どうしますか? 身に憶えがあるかどうかはお任せします。」
「説明を求める」
「いきなり、襲ってきたら?」
「逃げる」
「Q21:そのキャラクターのお気に入りの歌手が引退するというニュースを耳にしました。どうしますか?」
「どうもしない。なにかするほど、特定の相手に思い入れることはない」
「Q22:そのキャラクターに暴走する大型トラック(牛や馬でも可)が突っ込んできました。どうしますか?」
「それも状況次第だな。単なる立体映像という可能性だって考えることは可能だ。曖昧な状況設定の質問が多すぎる。答えてほしければ、もっと状況を詰めた質問を用意するよう伝えておけ」
「『ギャグ?な場面』
Q23:そのキャラクターの前に空飛ぶ虎縞ビキニの美少女が現れ「うちと鬼ごっこをして捕まえられたら結婚してあげるっちゃ」と言いました。どうしますか?」
「なんで、おれがお前と結婚してやらなくちゃならんのだ」
「Q24:そのキャラクターは「手を上げろ! 金を出せ!」と叫ぶマフラーを覆面にした強盗に襲われましたが、どう見てもオモチャのナイフを持った幼児です。どうしますか?」
「捕まえる」
「幼児を?」
「子供相手に嘘とごまかしはしない主義だ。強盗を気取るなら強盗として相手をする」
「Q25:そのキャラクターは朝に眼をさますと本物の猫耳、猫しっぽが生えていました。どうしますか?」
「その程度のこと、いちいち気にしていられるか」
「Q26:そのキャラクターは売れっ子の画家に「ヌードデッサンのモデルになってくれないか!? 作品は高額で売りさばいて山分けだ!」と言われました。どうしますか?」
「断る。おれはマンガ家。絵を描く側の人間だ。描かれる側の人間じゃない」
「Q27:そのキャラクターが大嫌いな食べ物は何ですか? 「それを残さず食べたら向こう一週間の食費を奢ってやろう」と言われたらどうしますか?」
「食えないほど嫌いな食べ物に出会ったことはないな。どっちにしろ、そんな偉そうなことを抜かす奴は相手にしないが」
「Q28:そのキャラクターを主役にした漫画が連載開始されました。どんな漫画ですか?」
「おれが世界を征服する」
「Q29:そのキャラクターは薔薇をくわえたキザな男に「君は薔薇よりも美しい……」と面と向かって言われました。どうしますか?」
「そして、梟よりも賢い」
「Q30:あなた(回答者)が入浴している時、現実と物語がつながったのかお気に入りキャラクターが脱衣所に現れ、曇りガラスの向こうで服を脱ぎ始めました。あなたの反応は?」
「入っていることを伝える」
「で、おしまいね。
……以上、お疲れ様でした。」
「お前こそな。それでは、お休み。愛してる」
完
実録! これが藍条森也だ 藍条森也 @1316826612
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
カクヨムを、もっと楽しもう
カクヨムにユーザー登録すると、この小説を他の読者へ★やレビューでおすすめできます。気になる小説や作者の更新チェックに便利なフォロー機能もお試しください。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
この小説のタグ
関連小説
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます