第11話 態度の豹変
坂道をくだっていた。タイヤの,地面の土をかむ音が湿っぽい。車が千代田邸内に入ってから5分も10分も過ぎた気がする。雨夜の奥山かと錯覚しそうな屋敷林にのびるアプローチを,ヘッドライトの光線が縫うように這って進んでいた。
いきなり雷電か何かに襲われたみたいに眼底が白銀に呆けてしばらく夢遊する感覚のなか,3階建ての日本家屋の窓から窓へと照明の伝播するのを眺めていた。ここは白昼の都会に息づく闇と仮想の世界か……
千代田の秘書である
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