第9話 自意識過剰人間
「彼は今日で解雇のはずだ」
オールバックが言った。
「ええ,それはそうですが……」
「要するに,この求人は有効だ」
動揺する長髪を尻目にオールバックは住まいを尋ねた。出身地を告げるなり,オールバックはいたく喜ぶ。
同郷人だ。縁がある。すごい偶然だ。いや,偶然じゃないのかな。
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