第7話 気がつけば5歳

 僕の名前は、ケイオス・グレイ。5歳になっていました。

 徐々に記憶を思い出し、統合された形です。迷宮都市“奈落”にある孤児院で生活しています。

 闇属性が原因で、産まれてすぐに孤児院に預けられたみたいです。迷宮都市は、周辺の国から闇属性の子供を集めています。過去出来事から、迫害されているのが原因です。迷宮だと、闇属性は重宝されることが多いです。周辺の国も、それを承知しているので、積極的に動いているみたいです。

 この大陸は、中央に巨大な迷宮が存在しています。それを取り囲むように、3つの巨大な国があります。あと、小国が乱立。

 中央の巨大迷宮は、独自の組織が管理していて、奈落はそこに属しています。

 今の僕の知識では、これが限界。基礎体力の向上と、基礎学習を送る日々。

 子供の教育に関して、ある程度のプログラムが出来上がっています。

 文化レベルも、それなりに高いです。魔力を使った文明が発展していて、魔力エンジンなるものも存在します。過去の遺産で、演算装置もあります。

 都会と田舎の落差が激しく、奈落は田舎に分離されます。程よい田舎。だけど、住んでいる人はあまり良くない。孤児院は、閉鎖的でいつも貧しい。都市は、上層と下層に分かれていて、差別が激しいです。僕のいる孤児院は下層なので、あまり良い環境ではありません。

 スキルに関しては、ランクの高いスキルだけ教える必要があるみたいです。

 僕のスキルの中では、確定ドロップが一番ランクが高いスキルでした。

 やだ、ドロップのレベルが最低と言うのは、鑑定で判断できない部分でした。

 最初、喜んだ大人たちは落胆が激しかったみたいです。スライム牧場と呼ばれる迷宮で、スライムを倒しても、魔石の欠片しか出てきません。宝箱の出現が低い迷宮で、元々ポーションしか出ない場所なのでそこは追求されませんでした。

 スキルは、レベルが上がれば内容が変化することがあるみたいです。それを確認するために、スライム牧場で毎日スライムと戦うことになりました。

 長い戦いになりそうです。

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