第37話 弟妹
俺たちは、小慣らしに少し散歩をしていた。
そして、メッセージが来ていたことを思い出した。
「美咲、そういえばメッセージ来てたんだったよ。
ハンバーグで忘れてた」
「あ、そうだったね。私も忘れてたよ」
俺は、スマホのメッセージアプリを確認する。
千智の名前のところにメッセージがあることが分かった。
メッセージには、『出発は、明後日の早朝です。行先は、海産物が豊かな保養地へ行く予定です』と書かれていた。
「海産物が豊か・・・海って解釈でよさそうだな」
「うん、そうだね。
水着買いに来てよかった」
「そうだな、たぶんだが明日辺り璃空たちが水着買いに来るんじゃないか?」
「たしかにそれはありそうかも」
きっと今頃宿題に追われているんじゃないかなと俺は思った。
とりあえず、返事を打つことにした。
『了解です。ちなみに、僕の方で用意する物はありますか?』とメッセージを打った。
すぐに既読になり、返事が返ってきた。
『できましたら、璃空様と美来様のおやつを用意していただけますと助かります。璃空様と美来様は、そちらに乗るというと思いますので、わたしは先行して準備をしようかと』と返事が来た。
『では、おやつ用意しておきますね』と返信した。
「なあ、美咲」
「ん~、美来が一歩リードしてる気がするんだけど」
「美咲もそう思うかぁ」
俺たちは、二人の関係性がほかの5人とは違う気がしてならない。
お互いに、兄姉が夫婦になって自然と親戚関係でもあるし、あの日一番最初に出会ったのが美来だったのが大きいような気がする。
「似ちゃいましたかね?」
とニヤニヤしている美咲。
まあ、そういいたくなる気持ちも俺にもわかる。
「そうかもしれないな、兄弟だし」
俺たちの関係性に近いようで全く違うあの二人の関係性。
そして、他の許嫁たち。
二人の前途は、波乱に満ちているように思った。
俺たちはそのあとスーパーで今日明日の食材と明後日のおやつを買って帰宅することにした。
許嫁はおキツネさま 天風 繋 @amkze
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