第17話 狐耳デレデレモード

18時。僕らは、自宅へと帰ってきていた。

アイスを食べてからクレープもパンケーキも食べてさっき帰ってきたところだ。

美咲は、いつも通りお風呂を済ませ、部屋着に着替えて僕のベッドに潜り込んでいた。

「幸ちゃん幸ちゃん」

美咲は、リボンも外してしまっているので耳と尻尾が露わになっている。

「はいはい、おいで」

「うにゃあ、幸ちゃん大好き」

ベッドに胡坐を掻くと美咲が頭を乗せてきた。

僕は、頭を撫でる。

美咲の目がトロ~ンとしている。

「尻尾もいいか?」

「うん、でもやさしくしてほしいな」

「わかった」

僕は、美咲の尻尾を撫でていく。

優しく優しく、力なんて入れずに。

「ん、ん」と官能的な声を上げる美咲。

「つらい?」

「ううん、気持ちいいよ。えへへ、ずっとこうしてほしかったの」

やがて、美咲から荒れ目な吐息が漏れてくる。

すると、むくっと起き上がって僕の方を向いたまま僕の足の間に座った。

「幸ちゃん、幸ちゃん」

「いたっ」

美咲が、僕を勢いよく抱きしめようとしていた。

勢いが付きすぎて、僕は背後の壁に後頭部をぶつけた。

でも、美咲は気づかず僕の胸に顔をうずめ頭を横に振りグリグリとしている。

僕は、そのまま美咲を抱きしめた。

すると、今度は僕の首に腕を回して顔を上げた。

「えへへ」

そういうと、キスをせがんできた。

長い長いキスをする。

息を吸うことを忘れるほどに長いキスを。

「ぷはぁ」

「幸ちゃん、もっと~」

僕の唇を蹂躙していく。

僕らは、そのままキスを続けた。

美咲が、力尽きるまで。

それは、それは長い時間だった。

でも、愛おしい時間。

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