第十七話 小悪魔
そんなことを考えていたら双葉さんが
「なにをしてるんですか、急ぎますよ。遅刻してしまいます」
双葉さんがそう声をかけて俺の手をとり走った。俺もつられて走る。
少し走ったところで俺は
「あのさー」
と双葉さんに走りながら声をかけた
双葉さんも同じように走りながら
「なにー」
と返事をしてくる。
俺は
「もう、学校遅刻してるんだからどうせ疲れるだけだから歩かない?」
俺は自分でも禁句を話してしまったと思ったが、もう遅かった。双葉さんは足を止めて
「そ、それも、確かにそうだね…」
と少し恥ずかしそうに言いました。
俺の隣にきた双葉さんの手を繋いだ。
双葉さんが少し驚いていたがそれ以上は何もなかった。嫌ではなさそうだった。
学校が目視で見えるようになっていた。
校門見てみると鬼教師と言われた鬼山 茂雄(おにやま しげお)先生が体育の外周の準備をしていた。
俺は双葉さんと顔を合わせるや否や
「学校に遅刻するって連絡はした?」
こくりと双葉さんは頷く
「時間とかって言った?」
双葉さんは首を振り
「伝えてないです」
俺はそれを聞いて
「俺もだ。少しだけズルをしようよ」
双葉さんは可愛くニヤリと笑い
「いいですよ」と言って
俺たちは学校を後にしたのだった。
学校を去った俺たちはまず駅に向かった。ここらへんにはショッピングモールはあるもののやはり学校の制服では万が一学校に連絡が入ったときにめんどくさいことになるからだ。
双葉さんはチケットを買って改札を進む
俺もその後を進む。
俺たちは電車に乗った。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます