第十五話 恋
双葉さんと少し事故があったあと双葉さんの大声のせいで野次馬たちが戻ってきてしまった。
「こっちらへんで声がしたぞ」
「あっちかもな」
野次馬が去っていった。
双葉さんは一息ついて俺を睨んできた。
俺は謝った。双葉さんは少し怒っているが許してくれた。
まぁ、多分今怒って対立するよりここで力を合わせる必要があったからだろう。
今、ここで喧嘩をしていると見つかってしまうかもしれないので頭の良い双葉さんはわかってくれたらしい。
(元はと言えば俺が悪いので申し訳ないと思ってる)
そして5分ぐらいが過ぎた後生徒たちの声が聞こえなくなった。そろそろ1時間目が始まる頃だ。生徒たちが少なくなったのを見て、静かに教室に戻った。
席につくと授業のチャイムが鳴った生徒たちがこちらをみてくるが授業のチャイムがなったので野次馬などが現れて大騒ぎになることはなかった。
そして特になにもなく授業は終わった。
しかし、、、。
授業が終わり俺が教科書を片付けていると男子たちが再び集まってきた。
俺はまたこうなるのかと思っていたが確実に違う点があった。それは最初から双葉さんがいたからだ。
「皆さんに教えてもらいたいのですが、何故竹田くんをいじめるんですか?」
彼女の声は真剣に訴えていた。
男子たちはこんな双葉さんの顔見たことないと言った表情で戸惑っていた。
「言えないんですよね?」
双葉さんがさらに男子たちに詰め寄った。
男子達は双葉さんのことを少し恥ずかしそうに見ていた。
「私は竹田くんのことをあなた方よりも大切に思っています。」
おい…………
そんなこと言われたら………
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