詩小説2 耀け

私よりも要領がよくて

私よりも明るく会話が出来て

私よりも友達が多くて

同じ時に生まれたはずなのに

伴っている中身は全くちがう

私よりも笑うのが上手で

私よりも頭の回転が速くて

私よりもいっぱい好かれていて

同じ腹から生まれてきたはずなのに

伴っている中身は全くちがう

君が光なら私は陰

君は光っているのに

私は耀けない

そんな君が生まれてこのかたコンプレックスだよ

だから距離を置く

同じ時を同じ場所で過ごしていても

君は別世界の人

そう思っていた

同じ時を同じ場所で過ごしていても

私は君の妹

ただの邪魔な付随品に過ぎない

そう思っていた

「あなたは妹」

その言葉がひどく痛い

わかっているさ、そんなことなんて

とっくの前から

「何で全然違うの?」

その言葉がひどく痛い

わかっているさ、そんなことなんて

とっくの前から

なのにどうしてこんなにも辛い?

だけどそんな時、君は言った

「俺たち2人で1つ」

2人で”光り耀く”だと


今日から私はこう言おう

「私は君の妹じゃない。私は私だ。」

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