第33話仙界へ出発して

仙界に住んで数年後のこと。


ある日、次回1500年後に行われる”封神の義“開催に向けて準備をしていた呂望リョボウのもとに、絵はがきが届いた。


差出人は、“斉”の国の当主-呂尚ロショウである。


受け取ったはがきには、彼とその妻である風露フウロ、そして二人の子供の玖公《キュウコウ》の笑顔が沢山詰まったイラストが描かれていた。


それを見た呂望リョボウは、さも嬉しそうに笑い

「久しぶりに会いたいのう……」

と、感慨深く呟く。


下界はここからでは遠すぎて見えず、いつも彼等がどのような生活をしているのか、長年気がかりだった。


だが、その葉書によって、彼等が元気で過ごしていると知り、やっと肩の荷が下りたと感じる。


「下界も、ここ仙界と同じぐらい晴れていればいいのう」


そう言って、呂望リョボウは気持ち良さそうに背伸びをし、いつか再会するであろう呂尚ロショウに、思いを馳せた。


お仕舞い☺️

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仙界へ出発するまであと◯日 淡雪 @AwaYuKI193RY

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