3月20日

 西暦2023年3月20日


 前回の続きで郵便局の話なんですけど、郵政民営化ってホントによかったのかなあと思わないでもないですね。民営化されれば経営努力が必要になるのでサービスも向上するのかな、なんて漠然と思っていたわけですが、郵便業務のサービスは低下する一方じゃないですか。

 料金引き上げは仕方ないとしても、「土曜日配達休止」「深夜の仕分け作業取り止め」「お届け日数繰り下げ」などはやり過ぎじゃないですかね。コスト削減のためにサービスを低下させるのなら民営化の意味がないような気がします。


 それに郵政事業をただの株式会社に移行できるのなら、某放送協会だってただの民放に移行できたんじゃないでしょうか。

 両者の比較。


 郵便法第1条 この法律の目的

 この法律は郵便の役務をなるべく安い料金で、あまねく公平に提供することによって、公共の福祉を増進することを目的とする。


 放送法第15条 某放送協会の目的 

 協会は公共の福祉のために、あまねく日本全国において受信できるように豊かで、かつ、良い放送番組による国内基幹放送を行う(以下略)


 どちらも「公共の福祉」のために事業を行っているわけです。

 明治から100年以上続いてきた郵便事業を株式会社にできるなら、戦後に設立された特殊法人だって株式会社にできたでしょうに。どうしてやってくれなかったのかなあ、残念。


 あの協会が嫌われる原因はやっぱり受信料でしょう。

 うちは一戸建てで、テレビはあってもアンテナを立ててないので民放も含めてテレビ放送は視聴できないんですけど、引っ越した当初はしつこいくらい委託職員がやって来ましたよ。屋根にアンテナがないから試聴できないのは一目瞭然なのに、違う職員が次から次へとやって来るんですなあ。

 そのたびに「ウチに車はない」「スマホはワンセグじゃない」「パソコンにチューナーは付いてない」と同じ説明を何度も繰り返さなくちゃいけないんですよね。


「テレビ放送を視聴できるようになったらこちらから連絡する」


 って言っても来るし、ホント厄介な人たちでした。このしつこさのせいでテレビを観ようという気が失せてしまったので、ウチの屋根にアンテナが立つことは永遠にないでしょう。

 最近はコロナと営業方法の見直しでさっぱり姿を現さなくなりました。よいことですね。


 この受信料問題、スクランブル化してしまえば一発で解決だと思うんだけどなあ。


「スクランブル化し、受信料を支払わない方に放送番組を視聴できないようにする方法は、放送法で求められている『公共の役割』と相容れないものと考えている」


 と言いますが、そもそもテレビを所有していない人は視聴できないわけですよ、それは放置していますよね。

「テレビのない方が視聴できないのは容認できる」のに、「受信料を払わない方が視聴できないのは容認できない」というのはおかしくないですか。

 テレビがない世帯を容認している状態は、スクランブルをかけている状態と同じです。どちらの状態にもテレビを視聴しない選択をした人が存在しているのですからね。こんな矛盾した言い訳をしているから国民に嫌われるんですよ。


 それに最近は自治体の防災行政無線が充実していますからね。イザという時には聞く気がなくても屋外拡声器から地域密着の情報が聞こえてきます。「公共の役割」はこれで十分ですよ。

 チューナーレステレビの需要も拡大しているようですし、そのうちテレビ放送なんてほとんど使われるなくなるんじゃないかなあ。


「現在放送文化は衰退の一途をたどっている。その原因のひとつとして受信料に固執しすぎた某放送協会の姿勢が挙げられるだろう」


 数十年後の未来の歴史学者はきっとこんなふうに我々の時代を記述することでしょう。

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