第156話 門番の頼み事① 完
「いくらなんでも大きすぎでしょ…」
「ケギャ!!」
『お前ら!ここにある物資を全部巣穴に運べ!
人間の残りがいたら
男はためらいなく殺せ!
女は持ち帰れ!
その場でおっぱじめんなよ!』
どうやらあの親玉ゴブリン(?)は喋れるらしい。
知能が高いのかな…?
会話は物騒だけど。
「それに周りのゴブリンたちの数も多いし…」
ルルの歌で動きを封じてスノウに殲滅してもらえば周りのゴブリンは倒せるだろう。
問題は親玉だ。
あの大きさ…人魚の女王ほどではないがゴブリンとしては破格の大きさだ。
というか体格といい武器といいあれほんとにゴブリン?
オーガの間違いじゃない?
とりあえず情報を確認してみよう。
ーーーーーーーーー
エンペラーオーガ
レベル180
ーーーーーーーーーー
…やっぱオーガじゃん。
なんでオーガがゴブリン連れてんだ。
ゴブリンが小鬼って呼ばれることがあるからか…?
ってかあそこの都市の騎士団、よくこれから住民全員守れたな…。
というかレベル180って…。
運営調整ミスでしょ。
ほんと騎士団よく逃げれたな。
魔王軍と戦える実力があるっぽいし強いってこと?
なら自分たちでどうにか出来ない?
…ってまぁお願い聞くって言ったの私だからやるけどさ
「さてどうしたもんかな…」
私は隠れながら様子を伺う。
相手に気づかれて先手を撃たれてはだめだ。
ここは…。
「ルル。相手のスピードを下げて。」
「ラ~♪」
「ケ…?」
どうやら相手は気づいていないようだ。
「周りの雑魚は一掃させてもらおう。スノウ!」
「きゅ!」
『っ!誰だ!』
「私?私はただの旅人だよ。」
『貴様…この俺が魔王軍所属五本指の第五指
強欲のグリーディ様と知っての行いか?』
「いや知らないけど。」
『な!』
というか五本指の五指って最弱ってことじゃん。
というか魔王軍って言った?
これまためんどくさそうな…。
門番のお使い済ませに来ただけなんだけどなぁ…。
まぁいいや。
最初はこんなでっかいの倒さないといけないのか―って思ったけど。
「ごめん。君に構ってる暇ないんだよね」
『ア゛!?テメェここまで邪魔しといて何言ってんだ!?』
「いや私が頼まれたのは普通の魔物討伐で合って魔王軍の相手じゃないから」
『それァここらを荒らしてんのが魔王軍だから抑制しろって話じゃねぇのか?
まぁ俺らはテメェなんざにゃやられねえが』
「なるほど…」
一理ある。
「じゃあ遠慮なく危険を排除させてもらおうかな。
ルシェリ!ルル!」
「ルル~」
「ラ~♪」
『ぐっ…』
ルシェリとルルのデバフでグリーディは膝をつく。
攻撃も素早さも防御も下がったうえで麻痺なんて普通だったらもう何もできない。
だけど相手はレベル180…。
油断は出来ない。
畳み掛けるか…。
「スノウ!コールドインフェルノ!」
『バカナァァァァァ!!!!!!!!!!』
グリーディは灰となって消えてしまった。
良し。これで一回門番のところに戻ろう。
私はドロップしたアイテムを確認した後門番へ報告しに戻るのだった。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます