第157話 門番からの頼み事②
「戻ったよー」
「ご苦労さん。」
「魔王軍が出るってのは聞いてないけど?」
「魔王軍!?俺たちが村人を助けた時にはいなかったが…
本当にそう名乗ったのか?」
「うん。」
この驚きよう…
魔王軍がいたことは本当に知らなかったみたい。
「そうか…。
街にはもう入って大丈夫だがもう一つ頼みを聞いてくれないか?」
「あと四か所周って魔王軍がいないか探ってこればいい?
いたら倒せばいいのかな?」
「察しが良くて助かる。
次に行ってほしいのは西の砦だ。
サキュバスに冒険者たちが捕まってしまっているらしい。
救出を頼む。
終わったらここに戻って報告しに来てくれ。」
《門番からの頼み事2/5
サキュバス討伐を開始します。》
サキュバスか…。
次は色欲かな…?
色欲っていうとあの紺のクエストの時に出てきたのを思い出すけど…
まぁ流石に同一のキャラではないか。
「わかった。」
私はそう言って門から離れる。
マップを確認すると西の方に高い建物が確認できた。
マップの通りにその場所に行ってみると
これが門番の言ってた砦か…。
「サキュバスか…さてどうしようかな…」
スノウで砦ごと凍らせたいが冒険者の救出も兼ねているしそれはだめそうだ。
冒険者を殺さずにサキュバスたちを無力化する方法…。
「分かったよ。
ルシェリ、ルル。
お願い。」
「ルル~」
「ララ~♪」
ルシェリとルルに砦全体にデバフを掛けてもらう。
これで安全に中に入れるかな。
私は砦に足を踏み入れる。
そこには倒れた男性冒険者とサキュバスがいた。
ルシェリとルルのデバフはしっかり効いているらしい。
「さてと…冒険者たちを回収してこの砦ごと消し炭にしよう」
「ま、待ちなさい…」
「ん?」
声のする方を見ると他のサキュバスとは雰囲気が違うサキュバスが私の足を掴んでいた。
やっぱり紺の時の奴じゃなかったか…。
まぁそこら辺は何でもいいけど。
「あなたは?魔王軍の五本指だったりする?」
「よく、分かったわね…私こそが魔王軍の五本指の第四指…色欲のサーキュラよ。」
「どうして冒険者を捕まえたりしてたの?」
「決まってるじゃない…精気を吸い取って仲間を増やすためよ…」
「なるほどねぇ」
「それで…あなたは何をしに来たの…」
「何って冒険者を助けつつあなたたちを殲滅しに?
依頼されたし。」
「させないわ…」
「紺、スノウ。
冒険者達を運び出してもらえる?
外に放り投げていいから。」
「な、なにを…」
「きゅ」
「分かりました。」
「モココ。外で受け止めて。」
モココに下で受け止めてもらって冒険者たちを救出する。
これで危険はないな。
「や、やめ…」
「スノウ。ファイヤー。」
「きゅ」
スノウのコールドインフェルノで塔がサキュバスごと燃えカスになった。
こんなことまで再現されるとか…
流石FWO…。
ともあれこれでクエストクリアかな。
私はドロップアイテムを確認すると報告に戻った。
ちなみにちょっと怒られた。
やっぱ砦全焼はやりすぎたか。
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