第122話 幽将との対決

ポイズンデスゴーストジェネラルは大きな槍を持って鎧を見に纏ったアンデットモンスターだ。


体はガスのようなもので覆われているためさっきと同じで物理攻撃は無効と判断できるけど…


それ以外にも何かありそうな…?


いや考えてる余裕はなさそうかな。


「ルシェリ。パラライズシャワーで足止めお願い」


「ルル!」


ルシェリに麻痺での足止めをお願いするが…。


「…」


「効いてないみたいだね…」


「ルル…」


どうやらポイズンデスゴーストの時の耐性は全て引き継いでいるらしい。


これは結構厄介かも…。


「大丈夫。まだ負けたわけじゃないから。」


「…!」


「っと!」


突っ込んでくるジェネラルをどうにか躱しつつ対策を考える。


魔法攻撃なら当たるだろうけど…


このゲームのAIは賢いからなぉ…。


もしかしたらさっきの攻撃で学習されてるかもしれない。


さてどうするべきか…。


「…!」


「…考えてる余裕はなさそうだね。」


もう一度突っ込んでくるジェネラルの攻撃を避けつつ体勢を立て直す。


とりあえずはこの戦いに集中するしかなさそうかな…。


「スノウ!ジェネラルの周りを氷で取り囲んで!」


「きゅ!」


スノウに氷の壁を作ってもらってジェネラルを閉じ込める。


すり抜けでもしない限りこの氷は突破できまい。


「…」


「…まじすか」


ジェネラルは体を一旦ガスに変えて外で再生成して脱出して見せた。


よく考えればまぁゴーストって幽霊だしこれくらいできるか。


倒すには何か特殊な倒し方が必要そうだけど…。


…そう言えばムサシ(仮)もアンデットだったな。


って言ってもあっちは厄災モンスターでこっちはユニークボスだから比較にならないけど。


っとそんなこと考えている間に相手は持っていた槍に紫のオーラのようなものを集中させ始めた。


あれに当たったらちょっとやばい気がするかも…。


「スノウ。あの槍に向かってコールドインフェルノ!」


「きゅ」


スノウに槍だけを攻撃してもらおうとするが…。


「…!」


スノウの攻撃の動作に反応したのか一瞬にして消える。


「一体どこに…っ!しまっ…」


ジェネラルは私が見失った隙に私の真裏に移動してきていた。


これじゃ防御が間に合わな…


「なんてね。それは紺の作った幻だよ。」


私は安全な空中からジェネラルを見下ろしていた。


こんなこともあろうかと相手にバレないように紺に幻を作ってもらってたわけ。


「今回は私の作戦勝ち…だね。


じゃあ…さよなら。


フェアリーオブジャッジメント!!!!!」


ジェネラルは妖精の一撃を食らうと塵となって消えていった。


《ポイズンデスゴーストジェネラルを討伐しました。


各種報酬がプレゼントボックスに送られます。


またユニークエリアボスを倒したので称号:幽将の討伐者を獲得しました。》


「報酬は嬉しいけど討伐称号…?」


私は気になって詳細を確認する。


ーーーーーーーーーーーーーーーーー


幽将の討伐者


ポイズンデスゴーストジェネラルを討伐したものにのみ与えられる。


アンデットモンスターに対してのダメージが10%上がる。


この称号を取得したうえでとある場所に行くと何かが起こる。


ーーーーーーーーーーーーーーーー


効果はダメージアップと特殊イベントのトリガーか…。


特殊イベントの方はヒントが何もないから後回しかな。


あとは…報酬の方か…。


私はプレゼントボックスを確認する。


中にはアイテムが二つ入っていた。


「影の魔術書と…毒の魔術書…?」


スキルを取得するためのアイテムみたいだけど…


受け取ることは出来たけど使おうとしても《資格が足りません》と表示されて使えない…。


このゲーム説明不足なところ多すぎだと思うんだけど…。


資格って何なんだろう…。


「まぁでも考えても仕方ないし早く古龍の古代遺跡にむかおっと」


細かいことを考えるのは後にして私は次のエリアへと向かうのだった。


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