第93話 第七回イベント 蹂躙のバトルロワイヤル

『みんなー!第七回イベントの時間だよー!


今回の説明もFWO公式ナビゲーター妖精のふりりんが担当するよ!』


「第七回イベント…今回は個人戦だって書いてあってけど…」


事前情報では個人戦って情報しかなかった。


普段ならもっと説明があるはずなんだけど…。


『今回のルールは簡単!!!


三ブロックに分かれて脱落したら即終了のバトルロワイヤルを行ってもらいます!


勝ち残った人には特別な称号スキルと豪華な報酬が贈られます!


以上!』


「え?説明終わり?」


『じゃあ行くよー!』


ふりりんの合図で一瞬で会場に移動させられる。


「相変わらずいきなり始まるなぁ…」


少しくらい準備させてくれてもいいと思うんだけど…


まぁ今から準備すればいっか…。


あ、参加できるテイムモンスターは一試合に付き一体で使ったモンスターは次からは参加できないのか…。


最初は広い範囲に攻撃できるルシェリに頼もうかな。


スノウはラストに取っておきたいし。


「ルシェリ。最初のパートナーお願いね。」


「ルル!」


ルシェリもやる気満々みたい。


「おら!!!従魔王!!!お前はここで脱落しとけ!!!」


「悪いけど優勝候補はここで潰れてもらうよ!」


「優勝するのは俺だ!!!!」


「ルシェリ。とりあえず周りにフェアリーボムお願い。


その間に必要そうなスキル取得しちゃうね。」


「ルルー」


ルシェリに時間を稼いでもらっている間に必要なスキルを取る。


イベント中にスキル取っていいってのはすごくありがたい。


フェアリアのユニーククエストをクリアした時に女王様にスキルを取得できるポイントをたくさんもらったから


それを使ってスキルを取る。


今回欲しいのは隠密と気配察知と…それと…


「え」


「ちょ」


「そんなバカな!!!」


「こっちまで!!!!」


「よしこれくらいで…ってあれ?参加者こんなに少なかったっけ?」


スキルを取り終わって周りを見るとさっきまでたくさんいた参加者はほとんどいなくなっていた。


ルシェリのフェアリーボムは周りに近付かせないためだったから威力は抑えてたはずだし…。


周りの参加者同士でつぶし合ったんだろう。


「お、おらぁ!あんなに倒しといてすました顔しやがって!!!


お前は俺が…倒す!!!」


参加者のリーゼントがそう言って攻撃してくる。


「武器変形。大剣。」


「がはっ!お前は…テイマーのはず…」


「テイマーが攻撃スキルを持ってないとは限らないでしょ?」


「普通は持ってな…い…バタ」


リーゼントが脱落したところで他の全員が白旗を上げてAブロックは私の独り勝ちになった。


試合を見ていたプレイヤーは唖然としていた。


私…なにかまずいことしたかも…?


のちにこの試合は魔王の蹂躙と呼ばれることになるのだがそれはまた別の話。


第二回戦へ続く…。




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