第90話 十二星神戦 VSてんびん座 リベラ

「さてと…遺跡らしきものは見つけたけど」


リンと別れて探索をしていた私は空から遺跡らしきものを見つけて中に入ったのだが…


「石碑…はあるけど何かがおかしい…。」


十二星神に関係する遺跡だと思って入ったけどよく考えたらアイテムも反応してなかったしな…。


となると別のクエストが発生する場所かな?


まぁとりあえず探索してみればわかるかな。


「スノウ、紺、ルシェリ。用心して挑もうか。」


今回のメンバーは私に加えてスノウと紺とルシェリだ。


まぁとりあえず万全なメンバーかな。


「きゅー!」


「頑張ります!」


「ルル~!」


「行くよ…!」


私は石碑を触る。


すると周りに宇宙のようなフィールドが展開された。


目の前には天秤を持った少女が立っている。


「天秤を持ってるってことは…てんびん座の十二星神…?


十二星神以外のクエストが発生するものだと思ってたけど…」


『…そのアイテムの起動条件を君は満たしていない。


持っているだけでは発動はされない。』


「…なるほど。」


『我が深名はリベラ。


天秤を操り罪を裁くもの。


君は我の仲間を二体倒し乙女座にも会っているようだが。


君では我には決して勝てない。


レベルが違う。』


「そんなの…やってみなくちゃ分からないでしょ。


それに私には頼れる仲間がいる。」


『確かに君には従魔がいる…では我も後三体召喚しよう。』


リベラはそう言うと自分と同じ姿の分身を三体作りだした。


『天秤は強きものの方へ傾く』


『天秤が傾いた時』


『重力の圧が君を襲うだろう。』


「…なんかめんどくさいことになったな。」


周りのあちこちからリベラの声が聞こえてくる。


おかしすぎて頭がどうにかなってしまいそうだ。


「早めに倒しちゃうしかないかな。


ルシェリ!スリーピングボイス!」


「ルル~」


『そんなものは私達には効かない。』


ルシェリのスリーピングボイスで分身を全員眠らせるつもりだったが


全く効いた様子はなかった。


どうやら状態異常を無効にするスキルを持っているらしい。


「厄介だね…」


どうにかして動きを止めなければ私に勝ち目はない…。


どうするべきか…。


『諦めるべきだ。君では我には勝てん。《重力圧》』


「うぐっ…!」


私の体に重い衝撃が襲い掛かる。


ダメージが大きい…HPがゴリゴリ削れていく。


このままだとほんとにまずい…ん?


ダメージを受けながらも私は相手の方を見る。


リベラとリベラの分身は全員天秤を持っている。


しかし傾いているのは一人が持っている天秤のみ。


他の三人が持っている天秤は動いていない。


つまり…


「ルシェリ!動いてない天秤を持ってる三人のリベラにフェアリーバインド!


フェアリーボム!


それに続いてスノウは同じ三人にブレイズブリザード!!!」


「ルル~!」


「きゅ!!!!!!!」


ルシェリとスノウの連携攻撃で分身は完全に消滅した。


読み通りだ。


本体がスキルを使っている間は分身を動かせない。


だから分身は棒立ちにしたままにするしかない。


『っ!』


分身が倒されたことで動揺したのか私への重力攻撃も止まった。


『君は…何者だ?あの死の淵から我の弱点を見抜き分身を消し去るとは。』


「あなたに教える義理はないわ…なんてね。


戦い中にお喋りはしない方がいいわ。


スノウ!ブレイズブリザード!!!!!!!」


『あっぱれ…』


スノウの渾身の一撃でリベラはポリゴンとなって消えていた。


リベラが消えると空間も元に戻った。


《十二星神 てんびん座のリベラを討伐したため


てんびん座を打ち倒せしものを取得しました。》


「乙女座の遺跡へは…また今度でいっか。


まだ第七エリアの探索したいし」


私はメッセージを確認した後ステータス画面を閉じて再び第七エリアの探索へと戻るのだった。







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