第71話 精霊を追って①
とりあえず器探しを始めた私はとりあえず手がかりを得るべく王都へと来ていた。
ここもつい先日アップデートが入って一般開放エリアとなりプレイヤーがたくさん来るようになった。
色々な店も増えてて気になるところはあるけど…目指すのは図書館だ。
あそこなら何か調べられるかもしれないし。
それにオルドさんも何か知ってるかもしれないからね。
私はまっすぐに図書館へと向かい中に入る。
私以外には利用者はいないみたい。
外にはたくさんプレイヤーいたのに…ここの重要性に気づいてないのかな?
まぁ静かならそれで私はいいけど。
「お邪魔しまーす。オルドさんいますか~?」
「…いらっしゃい。久しぶりだな。」
声を掛けると奥からオルドさんが出てきた。
「お久しぶりです。」
「…今日は何を調べに来たんだ?」
「今日は精霊の秘石についてですよ」
「…また珍しい調べものをしてるな。」
「何か知りませんか?」
「俺自体は知らないがそれ関連の資料ならある。
この前案内した場所だ。
好きに読んでいくといい。」
「ありがとうございます。」
私はオルドさんにお礼を言って精霊の文献が置かれたコーナーへと向かう。
「えっと精霊の秘石の文献は…あった。」
スノウの進化の時と同じように今回も古代文字で書かれていて案の定読めない。
しかし今回は秘策がある。
読めない文字を読むスキル…解読を取っておいたのだ!
これで古代文字も読むことが出来る。
「さてと…内容はっと」
さっそく解読を使って古代文字を読む。
『神秘なる秘石と聖水を精霊の神殿に備えた時求めるものが現れるだろう。
聖水の器を求めるならば熱き鋼を打つものを頼るべし。
器を完璧にしたければ不思議な魔術師を頼れ。
聖水を求めるならば神秘なる泉を探すべし。
神殿を探すのならば神秘なる秘石を頼れ。』
熱き鋼を打つもの…これは多分鍛冶師のことかな。
不思議な魔術師…もしかして錬金術師のことかな…?
それっぽいし。
神秘なる泉…これは調べてみないと分からないかも。
神秘なる秘石っていうのは多分精霊の秘石のことだろう。
「とりあえず鍛冶師から探そうかな…」
自分で鍛冶師のスキルを取ってもいいんだけど多分スキル上げとかに時間かかりそうだからね…。
生産スキルにはスキルレベルというものがあるらしい。
そのスキルレベルを上げると作れるものが増えるんだとか。
とにかく鍛冶師のスキルレベルが高いプレイヤーを探して器を作ってもらうことにしよう。
「ヒントは見つかったか?」
「はい。また来ますね。」
そう言って私は図書館を後にして鍛冶師のプレイヤーを探しに行くのだった。
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