第69話 シンシアのお願いと既視感

「ん?運営からメッセージだ。」


試練の館を出た後メッセージ音がなったので見ると運営からのメールが届いていた。


アップデートと修正のお知らせらしい。


私に関連しているのは大きく3つ。


まず魔神王のクエストが廃止されたこと。


難易度が難しすぎたり、そもそも受けられなかったりしたらしい。


代わりの新しいクエストを現在用意中とのこと。


次にイベントバトル中のテイムが不可能になったとのこと。


まぁこれは私が原因かな…?


モノの時もあれは試験的な物だったみたいだし。


そして私に関わりそうな修正のラストは進化の方法について。


今まで特殊な条件の進化ばかりだったけど新たに「アイテム進化」というものが追加されるらしい。


対象モンスターの中にウインドメリィの文字があったのでモココが対象になるってこと。


ち並みに進化アイテムの詳細は後日らしい。


「さて…重要なことは確認したし…どうしようか?」


「くぅ?」


モノの新スキルとか試しに行きたいところだけど…。


どこでやろうか…?


「あ、そう言えばシンシアのお願いクエストってやつが解放されたって言ってたっけ」


確かシードラゴン倒して報告したときに出てたけど…


あの時はイベントがあったからスルーしてたんだよねぇ…


「モノ。第五エリアのシンシアのところにいこっか。」


「くぅ~」


とりあえず私達は第五エリアへと向かうことにした。


☆ ☆ ☆


「やっほーシンシアー」


「ユズさん!ようこそお越しくださいました!待ってましたよ!」


「待たせてごめんね?」


「あ、いえ!今のは言葉の綾という感じで…」


「分かってるよ。今日はシンシアのお願いを聞きに来たの。


私に何かしてほしいことはない?」


「どうしてユズさんにお願いがあるってわかったんですか?


っと実は…つい先日突然大きな神殿が出現しまして…


ユズさんにはその遺跡の調査をお願いしたいんです。


頼めますか?」


「任せて。じゃあ早速行ってくるね。」


シンシアに話を聞いた私はさっそくその遺跡へと向かうことにした。


遺跡まではすぐで城を出てすぐに見える海の真ん中に立っていた。


「あれが…」


どこかでみたことがあるような気がしなくもないけど…?


どこでだったっけ…?


「モノ。あれ見覚えある?」


「くぅぅ」


「モノも分かんないか…まぁ入ってみればわかるかな。」


私はモノと一緒に遺跡の中へと入る。


中は空洞になっていて他には何もなかった。


「何もなかったって報告しとこうか」


『待て!!!!!』


「ん?」


呼び止められて声のした方を見ると槍を持った青年がこちらを見て立っていた。


あの雰囲気…どこかで会ったような?


『我が名はネプチューネ!ポセイディアの息子である!


父を倒した恨み!貴様をここで待っていた!


いざ尋常に勝負!!!!』


槍を持った青年…ネプチューネは高らかにそう宣戦布告してくるのだった。







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