第68話 第六エリア 進化と魔法
「さてさて…どうすればいいかなぁ…」
「くぅ…」
ゼータを超えるという試練を与えられた私達はゼータに勝てる方法を考えていた。
あの巨体をどうにか攻略できなければ私達に勝ち目はないのだが…
「とりあえず私が撹乱するからモノは足元に連撃の爪だよ!」
「くぅ~!!!」
私は幸運の連弓でこっちに注意をを向けつつモノに攻撃をしてもらう。
これでどうにかなればいいけど…。
「グガ…」
「ちょっと効いてる…?」
モノの攻撃を受けたゼータは少しよろめいたがすぐに立て直した。
これを続ければ勝てるかもしれないけどどれだけ時間が掛かるか…
うーん…どうすれば…?
「くぅ…くぅ…く…」
「ん?どうしたのモノ?」
「グガ…」
「どうやら始まったようだな。」
「ゼアンさん。始まったって…何が?」
私はいつの間にか横に立っていたゼアンさんに尋ねる。
というか終わるまで入ってこないように鍵掛けたんじゃ…?
「クマ種特有の現象…巨大進化だ。」
「巨大進化…?ってあれ?アイテムボックスが反応してる…これは…」
見てみると巨大進化とやらをしようとしているモノに進化のアーティファクトが反応していた。
「お前さん!それはクマ種専用の進化のアーティファクトじゃないか!
作るのが難しいと言われている代物だぞ!
どこでそれを手に入れた!?
ゼアンさんは目を輝かせながらこちらに詰め寄ってくる。
…この人クマのことになると暴走する感じだ。
「知り合いの伝手で…とだけ。」
「それをモノに近づけてみてくれ。
選択肢が提示されるはずだ。」
「こう?」
言われた通りに進化のアーティファクトをモノに近付ける。
するとアーティファクトの前にメッセージが出現した。
《あなたはどんな力を望む?
敵を翻弄するトリッキーな力?
圧倒的な敵をねじ伏せる力?
鉄壁の防御を誇る力?
不思議な魔法の力?》
「これは…選んだ選択肢によってモノの進化が変わるのかな…」
これは慎重に選ばないと…
まず圧倒的な力と防御は除外していい。
スノウとモココと役割が被る。
だとすると魔法か…トリッキーか…
「よし決めた。魔法を選ぶ!」
私は不思議な魔法の力の選択肢をタッチする。
するとモノの体が光り輝いて…姿が変わった。
もこもこだった体は大きくなりさらにもこもこになり、新しく杖と帽子がアクセとして追加された。
「ステータス確認っと」
ーーーーーーーーーーーーーーー
モノ
マジシャンズグリズリー(激レア)
レベル20
ATK
MAG350
DEF0
SPD350
LUK0
スキル
アクアスラッシュ
ウォーターバースト
ファストアタック
水牙の一撃
アクアボム
ーーーーーーーーーーー
レベルは変わってないけどATKがMAGに移動して100上がってるしSPDも100上がってる…
これは相当強くなったね…。
「進化成功だよ!モノ!」
「くぅ~」
「グガ…!」
進化したモノに対してゼータが全力の攻撃を仕掛けてくる。
「モノ!ウォーターバースト!!!」
「くぅー!!!!!!」
モノのウォーターバーストがゼータに直撃してそのまま吹き飛ぶ。
そしてゼータは目を回して動けなくなった。
「うむ。いいものが見れた。これで試練は達成だ。報酬だ。受け取ってくれ。」
そう言ってゼアンさんが渡してきたのはモノ用のマントと靴だった。
「それはマジシャンマントとシューズだ。役立ててくれ。ではの。」
そのままゼアンさんさんはどこかへ行ってしまった。
「…私達も出よっか。モノ。」
「くぅ」
貰ったアイテムをしまって私達も試練の館を後にした。
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