第66話 第六エリアと占いが示す道
「第六エリアはクマと共生する街かぁ…」
第六エリアの街へ入ってみるとそこは街中で人とクマが戯れていた。
この街はクマと共に人が生活する街らしい。
至る所にクマがいたりクマのグッズが置いてあったりする。
これは私もうちの子を自慢しなきゃね…!
「召喚!モノ!」
「くぅ~」
「モノ、一緒に散歩しようか。お友達が出来るかもよ?」
「くぅ」
私は返事をしたモノを頭にのせて街を歩き始める。
「それにしてもクマばっかりだね…」
「そこの可愛いクマさんを連れたお嬢さん」
歩きながら辺りを見ていると怪しげな恰好をした女の人が声を掛けてきた…気がした。
いやでもクマ連れた女の子なんて周りにたくさんいるし…
私じゃないかもしれないけど…
「私?」
「そうそう。あなた!占いしていかない?」
「占い?」
「そう!クマさん占い!よく当たるって評判なのよ?」
「どうしようかな…」
一応お金はまだ残ってるけど…ちょっと怪しいし…
「モノ、どうしようか?占いやってみたい?」
「くぅ…くぅ!」
モノは少し考えた後で首を縦に振る。
「この子がやってみたいって言ってるしお願いします。」
「ありがとう。初回記念でお代はなしでいいよ。
そこに座ってね。」
そう言われて私は占い師さんの正面に座る。
「あ、先に自己紹介しとくね。私はセルカ。
あなたは?」
「私はユズです。こっちはモノ。」
「ユズちゃんにモノちゃんね。
それで…今回は何を占う?
一応メニュー的にはこんな感じなんだけど。」
そう言ってセルカさんは一枚の紙を渡してきた。
紙には4つのメニューが書かれていた。
恋愛占い
進路占い
運勢アップ占い
なんかすごいパワー上げる。
…うん。すごいざっくりしてる。
「じゃあ…進路占いを」
「おっけー。じゃあユズちゃんが次に進むべき場所を映し出してあげる。」
そう言ってセルカさんは水晶に手を翳す。
すると水晶には屋敷のような建物が映し出された。
「ここは…この街の外れにある試練の館だね…」
「試練の館?」
「いろんな難しい試練をこなして力を付けるための場所だよ。
確かクマちゃん用の試練ですごく難しいのがあったかな。」
「じゃあ多分示してるのはその試練ってことだよね…
モノ、行ってみる?」
「くぅ~」
「よしじゃあ目的地は試練の館に決まりだね。ありがとうセルカさん。
また来るね。今度はお金も払うよ。」
「楽しみにしてるね~」
そう言って私はセルカさんと別れると試練の館へと足を進めるのだった
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