第62話 第五回イベント フィールド探索

「じゃあ…改めて探索の続きしよっか。」


「そだねー!待ってる二人にいい報告しないとだかんね!」


「といってもどこから探すかな…」


この無人島は無駄に広い。


どこに何があるのか一目で覚えるのはきっと無理に近い。


さてどうしようかな…?


いざとなった時に使えそうな場所も探しておきたいところだし…。


でもまずは食料調達かな?


「ルルはとりあえず海で食料を探してきてくれる?」


「きゅるるぅ~」


ルルは返事をすると海へと潜っていった。


ルルが戻ってくるまで砂浜を散策しようかな。


さっきゴブリンが出てきたってことは魔物がポップするってことだし


肉になる魔物が出るかもだからね。


「私は砂浜を調べてみるよ。ルルには海で食料調達を頼んでるし


終わったら受け取らなきゃだからね。」


「じゃあうちは山かな!木の実とかキノコとか探してくるよ!


ついでに戦闘に向いてそうな場所も…ね。」


そう言ってルミは山の中へと入っていった。


どうやら私の考えていることと同じことを考えているらしい。


一日目の夜で倒しておかないと何が起こるかわかんないし賢明な判断だよね…。


けどまぁそのことは一旦置いておくことにしよう。


「さてと…砂浜にはなにかいないかなっと…ん?なにこれ…」


砂浜を散策がてら散歩していると光る落とし物のようなエフェクトが表示された。


なにかのイベントのアイテムかな…?


私はその光る落とし物を拾い上げてみる。


《何かのウロコを取得しました。》


「何かのウロコ…曖昧な言い回し…」


何かが引っかかる。


運営が把握しないアイテム?


危険なものかもしれない…。


「分かんないけどとりあえずスクショして運営に投げとこう…」


私はとりあえずホームからスクショをして運営にDMを送っておく。


これでしばらくすれば返信が来るかな。


「さて…他には…お、あれは…」


次に見つけたのは豚のモンスターだ。


もしかしたら焼いて食べれるかもだし…


「幸運の連弓!」


私が矢を放つと豚のモンスターの頭に直撃してモンスターは倒れてポリゴンとなって消えた。


「ダメだったか…ん?」


豚モンスターがいた場所に近付くと肉の塊がドロップしていた。


これを食料として集めるってことかな…?


とりあえず拾っておく。


「きゅるるぅ~」


「ルル。お帰り。どうだった?」


「きゅるるる~」


ルルは捕ってきた魚や貝なんかを口に加えていた袋から出す。


「ルル。その袋は?」


「きゅるるぅ」


「海で拾った…か。なんでそんな…まぁいっか。ありがとうルル。」


「きゅるるぅ~」


「さて…そろそろ日も暮れてきそうだしルミと合流して拠点に戻らなきゃね。」


私はルルを送還するとルミと合流するべく山の方へと向かった。


ーーーーーーーーーーーーー


一方そのころ整備チームは…


「…もうすぐ仕掛けが発動する頃ね…


もう少しであの女を…ダーリンに舐めた口を利いたテイマー女を消せるわ。


これで優勝はダーリンのチームのものよ。


ダーリンと一緒になれなかったのは悲しかったけど…


これで…ダーリンに褒めてもらえる…。


楽しみね…。」


「すやぁ…」



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