第60話 第五回イベント 集まる仲間たち

「いきなり移動かぁ…」


私は周りを確認して無人島フィールドに移動したことを確認する。


私以外は周りにはいないようだ。


四人一組って言ってたし他のメンバーはこの島のどこかにいるんだろうけど…


さてどうやって探そうか…?


ここはやっぱりテイムモンスターに頼りたいところだけど…


私が出せるテイムモンスターは一日に一人と決まっている。


スノウは最終日に残しておきたいからスノウを抜いたみんなから選ぶわけだけど…


候補だとルルか紺かな…


うーん。一日目は安定して食料を手に入れたいことを考えると…海で活動のできるルルが適任かな?


「一日目はルルにしよう。」


私がルルを呼び出すと


《テイムモンスターの召喚上限に達しました》


というアナウンスが現れた。


どうやら本当にルル以外は呼び出せなくなっているらしい。


「ルル。まずは歌って他のチームメンバーにこの位置を知らせてくれる?」


「きゅるるぅ~」


ルルは返事をすると島全体に響くように歌を歌う。


「きゅ~きゅるるるるぅ~」


これで歌声を聞いた他のメンバーがここに集まってくるはず…と思ったが…


『ギャギャッ!』


『ギェギェッ!』


「ゴブリンか…」


歌に引き寄せられて集まってきてしまったらしい。


ちょっと厄介だね…。


「スノ…そうだった…ルル以外は呼び出せない…」


スノウがいれば一瞬で一掃で来たんだけど…


「私しか戦えるのがいない以上私がやるしかないか…ルル!パワーソング!スピードソング!アーマードソング!」


「きゅーるるるぅ~きゅるるる~きゅるるるるぅ~るぅ~」


「歌が違う…まぁいっか。」


前に聞いた合わせ歌とは違う気がするけどこの際それはいい。


「ラッキーブラスター!」


ラッキーブラスターで防御が下がったゴブリンたちを一掃する。


《ラッキーブラスターの使用回数が一定に達しました。


ラッキーブラスターから幸運の連弓へ進化しました。》


「進化…ちょっと見てみようかな」


ーーーーーーーー


幸運の連弓


幸運を極めたもののみが手にできる光り輝く弓矢を召喚できる。


威力は使用者のLUKの半分。


連続して出せる矢は50


ーーーーーーーーー


「中々いいスキルかもしれない…」


「きゅるるぅ~」


「ルルもありがとう。」


「ん~?イルカさんだ~。さっきのお歌はあなたかな~?」


「ん?」


ふんわりとした声がしてその方向を見るとそこには枕を持ったゆるふわな女の子がいた。


「あなたもこのイベントの参加者…だよね?」


「うん~。私はノエカ~あなたは…開始前にいちゃもんつけられてた子だよね~」


「う…嫌な覚え方…私はユズ。こっちは私のテイムモンスターのルル。」


「ユズちゃんにルルちゃんか~よろしくね~。」


「きゅるるぅ~」


「他の人も待とうか。ルル。引き続きお願いね。」


「じゃあ私も~」


「?」


ノエカはそう言うと三味線を取り出して引き始めた。


「私~こう見えて職業は音楽家なんですよ~」


「へぇ~」


見た目眠たそうな人にしか見えないけどね…


「たのしそーじゃん!あたしも混ぜてよ!」


「うちもうちも!」


元気そうな声の方を見ると二人のギャルっぽい女の子がいた。


この子たちもチームメンバーかな。


「あなたたちもイベント参加者?」


「んーえっとそう!あたしはルーコ!」


「そだよー!うちはルミ!よろしく!」


「よろしく。私はユズ。こっちはルルだよ。」


「私はノエカ~よろしくね~」


「じゃあ移動しよっか。作戦会議のために」


集まった私達は作戦会議をするべく移動を始めるのだった。

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