第57話 報告と宝玉

「帰ったよ~シンシア~」


「ユズさん!」


無事にシードラゴンを撃破した私達は待っていたシンシアの元へ戻ってきていた。


「随分と待たせてごめんね。ちゃんと倒してきたよ。」


「本当にありがとうございます…!街への被害もゼロで済みました…!」


「あのまま放置してたらほんとにやばかったかも…倒せてよかったよ。」


対戦中はダメージを与えることで第二形態に変化してたけど多分時間経過でも形態変化してそのうち街にダメージが行ってクエストは失敗してた


ほんとに第二形態までで倒せてよかった。


「これお礼です。」


《シンシア・E・アルネストからプレゼントを受け取りました。


シンシア・E・アルネストの親密度が3に上がりました。》


「これは…?」


「それは我が国に伝わる秘宝です。星の力が込められたかなり貴重な物らしいですよ」


「こんな貴重な物貰っちゃっていいの?」


「はい。父も私達には使えないものといっていましたし。ユズさんならきっと使いこなしてくれるはずです。」


「そういうことならありがたく貰うよ。ありがとう。」


私はお礼を言うと貰ったアイテムの詳細を確認してみる。


ーーーーーーーーーー


星の宝玉


星の力が込められた神秘の宝玉。


星の王が眠る場所へと持ち主を導く。


ーーーーーーーーーー


「十二星神関連のアイテムみたいだね…」


これで残り9体の十二星神のクエストの場所が分かるってことか…。


これはありがたいかもね。


「ありがとう。役に立ちそうだよ。」


「お役に立てそうなら嬉しいです!また会いましょう!必ず!」


「うん。じゃあね。」


そう言って私はその場を後にした。


《世界揺るがず深海の脅威をクリアしました。


シンシア・E・アルネストのお願いが解放されました。》


シンシアのお願い…?ツバキさんの時には出なかったはずだけど…


なんだろう?


もしかして新しく追加された親密度のシステムが影響しているのかもしれない。


まぁとりあえず今度またシンシアに会いに行ってみることにしよう。


「まずはこれを試したいからね。」


私はそう言ってアイテムボックスから星の宝玉を取り出す。


説明によればこれで十二星神の場所が示されるはずなんだけど…。


「宝玉から光が…この方向は…海?」


急に宝玉から光が伸び始めてさっきまで私が潜っていた海の方向を指し示す。


そう言えばシードラゴンが根城にしてた場所って古代遺跡だったような…。


「もしかしてあそこに前みたいな碑石があるのかも…そうと分かればまた海に突入だね。」


私は古代遺跡を調べるべく再び海へと潜るのだった。



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