第56話 シードラゴン戦(第二形態)
『GRDAAAAAAAAAA‼‼‼‼‼』
頭が二つになったシードラゴンは二つの口で同時にブレスを吐いてくる。
頭二つある分攻撃が二倍になってる…めんどくさい…
「スノウ、シードラゴンの足元凍らせられる?」
「きゅ」
私の指示でスノウはシードラゴンの足元を凍らせる。
これで足は封じたけど…。
『GRDAAAAAAAAAA‼‼‼‼‼』
「やっぱりこれじゃ攻撃は止まらないよね…」
シードラゴンは二つのブレスを一つに集中させてこちらに放つ。
足を止めたところで攻撃の勢いは止まらないわけね…。
何か別の対抗手段を探さないと…。
「きゅるるぅ~」
「ん?ウタイルカ?どうしたの?」
「きゅるるるー」
「もしかして…あいつを止める手段があるの?」
「きゅるぅ」
「きゅーきゅるるーきゅるぅー♪」
「これは…歌?」
「きゅるるぅ~」
『GRDAGRDAAAAAAAAAA‼‼‼‼‼‼‼‼‼‼』
《シードラゴンのスピードが低下しました。
パーティメンバーのスピードが上昇しました。》
ウタイルカの歌が響くとシードラゴンの動きが遅くなり私の体が軽くなる。
これは…ウタイルカのスキルだろうか?
確かスキル欄を見たときにソングって付いたスキルがいくつかあったはずだけど…
そのうちの一つかな…?
確か三つくらいあったはず…。
「ウタイルカ。残りの歌も重ね掛け出来る?」
「きゅるるぅ~」
「きゅーきゅるるーきゅるぅきゅーきゅるるーきゅるぅー♪」
ウタイルカは返事をすると長めの歌を歌い始める。
《シードラゴンのパワーが低下しました
パーティメンバーのパワーが低下しました。》
《シードラゴンのガードが低下しました。
パーティメンバーのガードが上昇しました。》
「これで勝てるはず…!行くよ!スノウ!紺!」
「きゅう!」
「はい!」
「スノウ!ブレイズブリザード!紺!幻惑炎舞!」
「きゅうううう!!!!!!」
「こぉぉぉん!!!!!!!」
『GRDAGRDAAAAAAAAAA‼‼‼‼‼‼‼‼‼‼』
「効いてるね…!止めはこれだよ!!!!」
私は龍殺の剣にドラゴンキラーを乗せて思いっきりぶん投げる。
「きゅー!」
「私も!」
スノウと紺のパワーもプラスされた龍殺の剣はシードラゴンの顔面に突き刺さる。
『GRDAGRDAAAGRDAAAAAAAAAA‼‼‼‼‼‼‼‼‼‼‼‼‼‼‼‼‼‼‼‼』
シードラゴンはしばらく苦しんだあとポリゴンとなって消えていった。
「これで勝ったんだよね…」
「はい!やりました!」
「きゅ~♪」
「二人ともお疲れ様。そうだ。ウタイルカもありがとう。」
「きゅるるぅ~」
「じゃあシンシアのところに戻ろっか。じゃあねウタイルカ。」
「きゅるるるぅ…」
その場を離れようとするとウタイルカは私の手を掴む。
まだなにかイベントがあるとか…?
「ん?どうしたの?」
「きゅる!きゅるるう!」
「あ、もしかして一緒に行きたいんじゃないですか?」
「そうなの?」
「きゅるるぅ~」
「じゃあ…よろしくえっと名前は…」
イルカ…歌…ドルフィン…ソング…
「よし。あなたの名前はルルだよ!」
「きゅるるぅ~♪」
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ウタイルカ(激レア)
歌属性
レベル20
ATK0
MAG150
DEF0
SPD100
LUK50
スキル
癒しの歌
ヒーリングサークル
パワードソング
スピードソング
アーマードソング
ーーーーーーーーーーーー
「これからよろしくね。ルル。」
「きゅるるぅ~」
ルルを新たに仲間に加えた私達は帰りを待つシンシアの元へと戻るのだった。
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