第55話 シードラゴン戦 (第一形態)

ウタイルカに連れられて海の中を進んでいた私達はシードラゴンのいる古代遺跡へとたどり着いた。


「あれが…シードラゴン…」


実物は予想よりも大きくて太い。


私の攻撃でダメージ…は入らなさそうだなぁ…。


まぁドラゴンキラーに龍殺の剣もあるしいとどめには剣ぶん投げればいいんだけど。


「ウタイルカは下がっててね。いくよ紺。おいでスノウ!」


私はウタイルカを避難させると紺とスノウと共に戦闘態勢に入る。


「スノウはアイススラッシュ!紺はスピリットフレイム!」


「きゅうう!」


「行きます!」


スノウと紺の攻撃がシードラゴンに直撃する…がダメージはほとんどない。


やっぱりなにか特殊なダメージの与え方があるのかな…?


目とか…尻尾とか…?


うーん。もう少し様子を見た方がいいのかも…?


『GRDAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAA』


そんなことを考えている間にシードラゴンはブレスで攻撃してくる。


まぁ攻撃しちゃったし反撃はしてくるよね…。


「スノウ、紺。回避してもう一度攻撃だよ!今度は目を狙って!」


「きゅうう!」


「せい!」


「私も…ラッキーブラスター!」


『GRDAAAAAAAAAAAAAAA‼‼』


シードラゴンは先ほどとは違い大きなダメージを受けているみたいだ。


弱点は目ってことかな…。


いや目…というか露出してる部分が弱点になるんだろう。


ウロコの部分がすごく固くてダメージを通さない分、ウロコのない部分はダメージが通りやすいみたい。


「このまま倒し切るよ!スノウ!ブレイズブリザード!紺!スピリットフレイム!


ラッキーブラスター!」


「きゅうう!!!!!!!」


「こぉぉぉん!!!!!!!」


「はああああ!!!」


私達はシードラゴンに連続で攻撃を叩きこむ。


『GRDAAAAAAAAAA‼‼‼‼‼』


「このままいけば倒せ…ん?」


シードラゴンのHPが削り切れる寸前、HPが減らなくなった。


こういうのって他のゲームだと第二形態になったりするけど…。


『GRDGAAAAAAAAAAAAAA…』


「案の定…だねぇ」


シードラゴンは首が二本に増えて二本足で立ち始めた。


HPも二倍になっているし全快している。


うーん。これはきついかもしれない…。


というか蛇の面影なくなってるなあ…。


完全にドラゴンだよ。


これどうするのかな…目もなんかバリア的なものに覆われてるし…。


どうやって倒そうか…。


「あれ多分私の幻惑炎舞も跳ね返しますね」


「分かるの?」


「なんとなくですけど」


「うーん…そうなるときついかも…」


「ですね…」


「きゅるるぅ~!」


「…ウタイルカ?どうしたの?」


「きゅ~るるうる~る~♪」


「…歌?」


自分に任せてと言わんばかりに前に出てきたウタイルカは歌を歌い始めた。


するとシードラゴンを覆っていたバリアが解かれる。


「バリアが解けた…?」


「きゅるるぅ~」


「さっきの歌の効果ってことだよね…」


見たスキルの中にはそれっぽいスキルはなかったけど…。


ウタイルカが持つ特殊な力だったりするのかな?


まぁとにかく好機ってことには変わらないかな。


「ありがとう。ウタイルカ。


このままもう少し力を貸してね。


行くよ!スノウ!紺!」


「きゅるるぅ~」


「きゅううう!!!!!!!」


「はい!」


私達は改めて戦闘態勢に入りパワーアップしたシードラゴンと対峙するのだった。



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