第49話 エリアボス ヒューマンハントスパイダー戦

「さてと…第四回イベントも終わったし第五エリアの解放も来たからエリアボスを倒しに行かないとね。」


第四回イベントからはや一ヶ月…


第五エリアが実装された。


先に第五エリアへと足を踏み入れたプレイヤーの情報によると第五エリアは海辺の街を中心としたエリアらしい。


私は第五エリアが海辺っていう情報を手に入れてからワクワクしていることがある。


海といえば…そうあの動物がいるはずだ。


日本人…いや全世界で人気で水族館でも人気者のあの動物だ。


正直言ってあの子をテイムしない手はない。


「まずはエリアボスを探さないとだね…スノウ。大きな反応を探せる?」


「きゅ!」


スノウはきょろきょろと辺りを見回した後私を背中に乗せて走り出した。


どうやらエリアボスを見つけたらしい。


「ここは…随分と廃れた建物だね…ここなの?スノウ。」


「きゅ。」


「ここのどこににエリアボスが…」


私はスノウから降りると廃墟内を散策し始める。


ここのどこかにエリアボスがいるのは間違いないんだけど…


この広い廃墟のどこにいるのかが問題だ。


戦いやすい場所にいてくれればいいんだけど…。


「きゅ!」


「見つけたの?スノウ…?」


何かに反応したスノウはじっと上を見つめている。


もしかして…上に?


そう思って上を見上げるとそこには蜘蛛の下半身に女の人の上半身を持ったモンスターがこちらを睨んでいた。


蜘蛛女…もしくはアラクネ…って奴だろうか?


なんにせよあれがエリアボスで間違いなさそうかな。


とりあえず確認はしておこう。


ーーーーーーーーーーーーー


ヒューマンハントスパイダー


人間を襲う蜘蛛型モンスター。


上半身は人間の女の形をしているが人間を騙すための罠である。


とある廃墟に住み着いている。


天井に張り付いて人間を狙う。


元は人間だったという噂もある。


ーーーーーーーーーーーーーー


なるほど…ヒューマンハントスパイダーって言うのか…


まぁとりあえず名前は何でもいいけど…。


「先手必勝!スノウ!氷雪世界!」


スノウの氷雪世界で辺り一面を凍らせてハントスパイダーを床に落とす。


これで上からの奇襲を心配せずに戦えるってわけ。


「スノウ!ブレイズブリザード!!紺も手伝って!狐火!」


「きゅ!」


「こぉぉぉん!!!!」


「ラッキーブラスター!!!!!」


私達は下に降りてきたハントスパイダーに攻撃を叩きこむ。


「ピシャシャシャシャ…」


滑る床で動きにくそうにしているもののそこまでのダメージを受けた様子はない。


「うーん。まだ倒れないかぁ…ならまだ連続で行くよ!」


「きゅ!」


「まだまだいけます!」


私達は連続で攻撃を仕掛ける。


倒れないなら倒れるまで攻撃すればいい。


反撃の隙さえ与えないレベルで。


「スノウ!ブレイズブリザード!紺!スピリットフレイム!」


炎属性の技で攻撃するとハントスパイダーはあからさまに苦しみ始めた。


どうやら相手には炎が有効らしい。


「ピシャシャ!」


ハントスパイダーは炎に耐え切れずに灰となって消えていった。


《条件を達成しました。第五エリアへの移動が可能になります。》


「第五エリア解放!次の街も楽しみだね。」


「はい!」


エリアボスを倒した私達は廃墟を出ると海辺の街へと向かうのだった。









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