第38話 第三回イベント 決着

体勢を立て直した後、私はあのタコもどき(もう適当でいいか)を見る。


やっぱりあの足をどうにかしないと…


って言ってもすぐに再生するからなぁ…。


どうすればいいものか…。


「やっぱりあの足の再生の仕組みの謎を解かないと倒せないかも…」


こういう場合は漫画とかだと大抵再生するためのコアが体のどこかにあったり、同時に切らないと再生する仕組みになってたりするものだけど…


あの異形の獣の時みたいに凍らせてみるとか…それとも燃やしてみる…?


どちらも可能性としてはあるけど熱耐性を持っていたら炎は効かないしあのパワーから考えると凍らせてもすぐに砕かれてしまう可能性が高い。


どちらも完璧に有効とは言えない。


どうするべきか…。


「きゅ?きゅきゅー!」


「スノウ?」


「きゅきゅ!」


どうすればあの怪物を倒せるか考えているとスノウが炎を出して何かをアピールしてきた。


スノウが見つめる先には…海がある。


「海…それに何の意味が…あ!」


「きゅ!」


タコ本体が攻略しにくいなら周りをどうにかしてしまえばいい。


つまり海を沸騰させて茹でダコにしてしまおうという作戦だ。


「スノウ、本当にここら一帯の海沸騰させられるの?」


「きゅ!」


スノウは頷くと海の上に立ち、炎を最大限まで解放して炎柱を作り出した。


さらにそれをもう二本作り出す。


『GYUAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAA‼‼‼』


怪物はこちらに気づいたようでスノウを止めようと襲い掛かってくる。


「モココ!もこもこウォール!」


「モコ~」


モココの綿の壁で怪物の攻撃を止める。


攻撃は防げたがそれと同時に壁も崩れてしまう。


連発は出来るけど少しの足止めにしかならないか…。


怪物は段々と茹でられたタコみたいに赤くなってきているし


作戦は成功している…はず。


もう少し長く時間稼ぎが出来ればいいんだけど…。


とりあえず短い時間でも足は切り取っておくか…


「モノ!アクアスラッシュ!」


「くぅ」


モノに足を切り取ってもらってどうにか時間を稼ぐ。


怪物はすぐさま再生しようとするが…


「すぐに再生しない…?」


さっきは即座に再生してたはずだけど…茹で上がってるせい…?


もしかして今ならいけるか…?


「スノウ!ブレイズブリザード!!!私もラッキーブラスター!!!!」


『GYUAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAA‼‼‼』


「まだ畳みかける!モノ!アクアスラッシュ!モココ!ウインドスタンプ!」


『GYUAAAAAAA…』


しばらく耐えていた怪物だったがやがてポリゴンとなって消えていった。


《第三回イベント:モードルナティックをクリアしました。


各種報酬を獲得しました。》


完全に怪物がポリゴンとなって消滅した後、イベント終了のアナウンスが鳴り響いた。


その後に元の場所へと戻された。


どうやらこれでイベントは終わりらしい。


報酬はあとで確認しておこう。


「さて…第四エリアに向けて準備しますか…色々買い足したいし」


私は第四エリアへ向かう準備をするために第一エリアに向かうのだった。










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