第31話 試練のヒントを求めて

「さて…どこから調べようかな…」


この街を散策するとはいえどこから見て周ればいいんだろうか?


やっぱりあの大きな建物から見てみるかな?


私の目線の先には大きな建物がある。


多分重要な場所だし行っておいた方がいいのかもしれない。


「よし。あそこに入ってみようかな。」


私は目的地を大きな建物に定めて歩き出した。


建物に着くとまず看板が目に入る。


《祈りを捧げるあなたのための教会 リングス教会》と書かれている。


「もしかして…ここで進化のアーティファクトの使うのかな?」


確証は持てないけどもしかしたらここで進化のアーティファクトと3つのアイテムを使って進化が出来るのかもしれない。


「とりあえず入ってみよう…お邪魔します…」


「ようこそ。リングス教会へ。お祈りですか?」


中に入ると長い金髪のお姉さんが受付から声を掛けてきた。


「聞きたいことがあってここに来たんです。


テイムモンスターの進化についてなんですけど」


「…奥へどうぞ」


お姉さんはそう言うとカウンターの奥のボタンを押す。


すると隠し階段が現れた。


「マザーがあなたの知りたいことについて語ってくれるはずです。」


「マザー?」


「ここで一番偉いシスター…とでも言っておきましょう。」


「そのマザーって人が私の知りたい情報を知っていると…」


「全てはマザーに聞けばわかることです。」


「そうですか…。」


どうやらこれ以上はこの人は教えてくれないらしい。


ここから先は奥に進むしかないか…。


私は階段を降りて奥へと進む。


その奥には扉があった。


「ここを開ければいいのかな?」


とりあえずその扉を開いてみると中は広い空洞になっていて中央には女の人が一人立っていた。


「…あなたがここに来た理由はわかっています。」


「まだ何も言ってないですけど…」


「ここに来る人は100年ぶりですが前回の人間も同じ用件でしたから。」


「100年前…?」


「いえ。それは忘れてください。それよりあなたの用件は進化のことでしょう?」


「あ、はい」


なにか強引に話を逸らされた気がするけど…まぁいいか。


「あなたの知りたい情報を授けましょう。


澄み切った氷の宝石が欲しくば氷の巨人を倒しなさい。


白銀の羽が欲しくば試練の山にて異形の獣を倒しなさい。


従魔との絆を確かめたくば大きな一角獣を倒しなさい。


従魔の新たなる姿を見たくば祈りを捧げなさい。


このうちあなたは氷の宝石は持っています。


残り二つのアイテムを集めてここへ来てください。


私はここで待っていますよ。」


そう言った後マザーは喋らなくなってしまった。


「ならまずは試練の山とやらに行ってみますか…」


マザーに貰ったヒントを元に私はアイテム集めに向かうのだった。

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