第28話 クジ引きに挑戦!

「着いた…ここが王都エリアかぁ…」


モモのファームを後にした私は隠しエリアである王都に訪れていた。


「図書館は…あそこかな?」


「おう嬢ちゃん!図書館に行くのか?」


図書館に向かおうと歩き出したところで怪しげなおじさんに声を掛けられた。


イベントか何かかな…?


「そうですが…私急いでるんです。あまり時間がなくて。」


「まぁまぉ…とりあえずくじ引いて行かねえか?豪華景品たくさん用意したんだが


なぜだか誰も引いてくれなくてよぉ。」


「くじ…?」


「これだよ」


男はそう言って抽選ボックスのようなものを取り出してきた。


「ここから一枚紙を引いて出た番号の景品を貰えるって仕組みなんだ。


試しにやって行かないか?」


どうやら抽選でアイテムが貰えるイベントらしいけど…


「それって一回どれくらいかかるの?」


「一回500Gだ。」


「うーん…。じゃあ3回引かせてもらおうかな。」


「毎度!じゃあここから三枚引いてくれ!」


「じゃあ…これとこれとこれ」


「5番と…18番と…23番だな。これだ。」


男は裏から景品を取り出すと私に渡してきた。


「5番が氷結晶、18番が幸運の飾り紐、23番が大鬼の角だ。」


私はそれぞれのアイテムの詳細を確認してみる。


ーーーーーーーーーーーーー


氷結晶


氷でできた水晶の一部。


何かと一緒に祭壇に捧げることで真価を発揮する。


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幸運の飾り紐


腕利きの職人によって作られた飾り紐。


職人の想いが込められている。


LUK+100


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大鬼の角


何かの際に取れた巨大な鬼の角。


普通に持っていても何の意味もないが


特定の神社に持っていくと何かに襲われる可能性がある


ーーーーーーーーーーーーー


割とよさそうなアイテムばかりだ…。なんでこのくじが人気ないのか分かんないくらい。


ただ単にここに来るプレイヤーがほとんどいないから売れてないってだけかな。


NPCは引かないだろうし。


まぁ…また引きに来てもいいかもしれないかな。


「どうだった?引いて良かったろ?」


「今はまだ役に立つか分からないアイテムだけどでも使えないアイテムじゃない。


いい収穫物だったよ。」


「そうだろ!また引きに来てくれよな!」


「機会があれば。じゃあ私は行きます。」


そう言って私はクジ引き屋を離れた。


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