第25話 隠しボス マグマタートル戦

「ここを抜ければマグマタートルの巣です。ここを突破すれば工房に行けるはず。」


護衛の依頼を受けた私はシェルナと一緒に工房を目指して歩いていた。


そろそろ目的地に着きそうだけど…。


第二エリアはどこも暑いなぁ…。


スノウがいなかったらもっとやばかったかも…?


「いきなり襲われるかもしれないからとりあえず注意はしておいてね。」


「わかりました。」


スノウに乗せてもらってないと私遅いから急に襲われたら間に合わないかもしれないし。


「じゃあ行くよ?」


「GAAAAAAAAA…」


マグマタートルはまるで私たちが来るのが分かっていたかのように咆哮を上げる。


どうやら普通の亀とはどこか違うらしい。


どこが違うのかは分からないけど…。


「とにかく一気に突破しよう!スノウ!サークルブリザード!」


「きゅううううううう!!!!!!!」


とりあえずスノウに巣の壁と床を全て凍らせてもらう。


スノウの氷は解けにくいからマグマでも時間が掛かるはず…これでフィールドは出来上がった。


「シェルナ、そこから動かないでね。」


「はい。」


「スノウ!アイススラッシュ!私もラッキーバースト!」


マグマタートルが氷の床で動きにくくなっているところに総攻撃を仕掛ける。


どうにかこれで倒れてくれればいいんだけど…。


「GAAAAAAA」


「嘘でしょ…?どれだけ体力あるの…?」


マグマタートルは私達の攻撃をものともしていない。


体力ゲージもあれだけ攻撃してまだ半分も減ってないし…。


どうする…?どうすればあの固い防御を突破して体力を削り切れる…?


私は思考を巡らせてマグマタートルの突破方法を考える。


「あの!タートル種はお腹が弱点だとどこかで聞いたことがあります!」


「お腹…ひっくり返して攻撃を叩きこめば行けるかな…?


ありがとうシェルナ。試してみるよ。


スノウ!マグマタートルの下から攻撃を叩きこんで!」


「きゅうううう!」


スノウはマグマタートルの下から氷の氷柱を勢いよく生やしてひっくり返す。


これでマグマタートルのお腹に攻撃が当たるようになった。


「一気に行くよ!スノウ!アイススラッシュ!ラッキーバースト!


モノも出てきて!水牙の一撃!」


モノも召喚して一斉にマグマタートルのお腹に攻撃を叩きこむ。


するとしばらくもがいていたマグマタートルは動かなくなってやがてポリゴンとなって消えた。


《マグマタートルを撃破しました。隠しボス撃破ボーナスを獲得しました。


アイテムボックスに送られます。》


「隠しボス討伐ボーナス…?あ、アイテムボックスにたくさん素材入ってる…」


アイテムボックスを確認するといくつかのマグマタートルの部位素材と鉱石が入っていた。


これが撃破ボーナスらしい。


というか隠しボスって…エリアボスじゃない…?


クエストが一緒なんて何かおかしいとは思ってたけど…


まさか私別の隠しクエストやってたなんて…。


よくよく考えたら第三エリアの解放まだだからそもそもクエストもまだでないよね…。


考えてなかった…。


まぁとりあえずそれは置いとこう…


「あ、見えましたよ!工房です!」


マグマタートルの巣からしばらく歩くと白い建物が見えてきた。


あれが私達の目指していた工房らしい。


「ん?誰かいる…?」


「あ、師匠!」


「あの人がシェルナの師匠?」


「はい!ちょっと行ってきます!」


そう言ってシェルナは師匠の元に走っていく。


しばらくシェルナは師匠と話してこちらに戻ってきた。


「師匠がぜひお礼をしたいから中に入ってきてくれだそうです!」


「…じゃあお言葉に甘えようかな」


「行きましょう!」


シェルナに手を引っ張られて私は工房へと入っていった。



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