【30万pv突破】運極振りテイマーのVRMMO

第12話 マグマリザードを追って

私達はマグマリザードを追って虚の洞窟へとやってきた。

モモの言う通りならここにマグマリザードが逃げ込んでいるはずなんだけど…。

「ちょっと暑い…。」

「火山が近いですからね…第二エリアはどこもこんな感じです。」

確かに町も少しだけ暑かったような気がする…。

「マグマリザードはどんな見た目してるの？」

「全身がマグマで出来たトカゲなので分かりやすいと思いますよ。」

「なるほど…。召喚！スノウ！」

「きゅう！」

「この子、スノーユニコーンじゃないですか！？」

「うん。ゲーム開始の時に貰った私の一番最初のパートナーなの。」

「いいなぁ…。」

「モモの最初のパートナーはなんだったの？ブリーダーも初期モンスターは貰えるんだよね？」

「はい。私はホワイトドッグでした。真っ白なワンちゃんです。攻撃力は低いので今日は連れてきてはいませんが…

その代わり…おいで！ホーちゃん！」

「ホー」

モモが呼びだしたのは白いフクロウだった。

ボーっとしててモフモフしてそうでかわいい。

「ホーちゃんは発光するスキルを持っているのできっと役に立ってくれるはずですよ。」

「それは頼りになるなぁ…よろしくね。ホーちゃん。」

「ホー」

「きゅー」

「さて…挨拶も終わらせたところでマグマリザード探しに戻るわけだけど…

スノウ何か感じたら教えてね。」

「スノウちゃんにはそんな能力があるんですか？」

「うん。何かの気配を感じ取ってるみたいなの」

「なるほど…」

「きゅ…きゅ！」

何かを感じ取ったスノウはゆっくりと前に進みだした。

私達もスノウの後に付いていく。

洞窟内は暗いけどホーちゃんのおかげで私達の周りは明るくなっている。

私もこんな便利な子テイムしたいな…。

っとそんなことは置いといて。

そんなことを考えていると先を歩いていたスノウが突然止まり、私に合図を送る。

目線の先にはむしゃむしゃと食事をしている数匹の赤いトカゲがいた。

「モモ、あれがマグマリザードで間違いない？全部モモのとこの子？」

「はい。間違いないです…近くに野生のモンスターはいないようですね。

今のうちに回収してきます。」

「どうやって回収するの？」

「はい。気づかれないように私が近づいてこの指輪を近づければ戻るはずです。」

「最初からそうしてれば逃げ出してもすぐに何とかなったんじゃ…？」

「私もそうしたかったんですが…私はSPDにそこまで振っていないので追いつけなかったんです。」

「なるほどね…。」

スノウに乗せてもらってたから気にしてなかったけど私もSPD0だからきっと追いつけないな。

「私達はどうすればいい？」

「周りの警戒をお願いしていいですか？もしかしたら何かあるかもですので…」

「わかった。」

虚の洞窟…なんていう奇妙な名前してるから何かあるのは間違いないんだろうけど…。

「スノウ、警戒お願いね。」

「きゅ！」

「では行ってきます。」

そう言ってモモはゆっくりマグマリザードへと近付いていく。

「戻って！マグちゃん！」

モモが指輪を翳すとマグマリザードは指輪の中へ吸い込まれていった。

これで洞窟から出ればオッケーかな？

「モモ。戻ってきて。何かある前にここから出よう。」

「そうですね…ってなんか揺れてません？」

「確かに…何か出てくるかも…？」

「そんなこと言ってるとほんとに出てきちゃいますから…」

「…そうだね。現実になる前にさっさとでよっか。」

私達はスノウに乗せてもらって洞窟を出た。