第9話第二エリアへ向けて

「第二エリア解放のお知らせかぁ…」


FWOを始めて数日…学校から帰った私はスマホでFWOの情報を見ていた。


なんでも明日から第二エリアが解放されるらしい。


解放条件は特定の大型モンスター…エリアボスを倒すこと。


ソロでも大丈夫だし複数人でクリアしても全員入れるようになるとのこと。


まぁ私にはフレンドはいないしソロでやるしかないから関係ないんだけど。


「とりあえずスノウと一緒にささっとクリアしようかな。」


私はとりあえずギアを被ってFWOへとログインする。


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「さて…とりあえずログインしたわけだけど…とりあえずどうしようかな。」


このままエリアボスに挑戦するかそれともレベル上げをするか…


悩みどころだね…。


「あ、そうだ。匂い袋の補充しに行かないと。」


レベル上げには必須なものだしある程度買っておかないとね。


イベントでたくさんお金も手に入ったし。


買えるだけ買っておこう。


私はこの前匂い袋を購入した店へと向かった。


「こんにちわー」


「いらっしゃいませ…あ!この前の匂い袋のお客さん!」


店に入るとこの前の店員さんが出てきた。


どうやら私の顔と買ったものを覚えているらしい。


やっぱりAIが入ったNPCってすごいなぁ…。


「覚えててもらえてうれしいよ。私はユズ。」


「ユズさんですね!改めまして私はリーラです。」


挨拶をするとリーラはペコリと頭を下げてくれる。


「それで今日は何を買いに来てくれたんですか?」


「また匂い袋をお願いしていい?買える限り」


「はい!あ、そう言えば新商品を作ったんですよ。より大型のモンスターを引き寄せられる匂い袋なんですけど。


まぁそっちは匂いが強くて前のよりも買う人は少ないんですけど…。」


「じゃあそっちもお願いしていいかな?1つ。」


そう言うとリーラは奥から大きい匂い袋を持ってきた。


「試してはいないんですけどもしかしたらブラックウルフとかも呼び出せるかもしれませんね。


私の勘ですが!」


「ブラックウルフ…かっこいい名前のモンスターだ…」


「あ、そう言えばユズさん聞きましたか?巨大な熊の噂。」


「熊の噂?」


「はい。ただの噂でしかないんですけど町はずれの森に巨大なクマが出るらしいですよ。」


「その噂、詳しく聞いてもいい?」


巨大な熊のモンスターってもしかしたらエリアボスのことかも…。


「はい。なんでも町はずれの神秘の森で巨大な白い熊を見かけたそうですよ。しかし目が赤く目が合うと襲ってくるんだとか。」


「神秘の森ってここから遠いの?」


「歩いて一時間くらいですかねぇ…。でも困りましたね…神秘の森を通らないと取り寄せの商品の馬車がこっちに来れません…」


エリアボスを倒せば神秘の森が通れるようになって次のエリアに進めるってことか…。


こことの行き来も出来るようになるみたいだし…。


「その熊、私が倒してくるよ。」


「いいんですか?強いらしいですよ?」


「大丈夫。どっちみち私も次の街には行かなきゃいけないからね。


任せておいて。」


「はい。お会計は3000Gです。」


10500G→7500G


「はい。お金。」


「ありがとうございます!気を付けて行ってきてくださいね。」


リーラに手を振って私は店を出ると草原へと出る。


「召喚!スノウ!」


「きゅう!」


「スノウ、神秘の森を目指してくれる?場所はここね。」


「きゅ!」


スノウに地図を見せるとスノウは頷いて私を乗せて神秘の森へと向かった。

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