第7話第一回イベント 泉の精に出会う
「暗い…いかにも何かありますって感じの洞窟ね…」
洞窟に入った後、私はスノウから降りて洞窟を進んでいた。
見つけたのはあからさまに何かありますって感じの洞窟。
多分ここでなにかしらイベントが発生するとは思うんだけど。
「うーん…今のところは何も起こってないけど…奥まで進めばなにかあるかな?」
「きゅ…きゅ!」
「スノウ!?どうしたの!?」
しばらく辺りをきょろきょろしていたスノウがいきなり走り出した。
その後を付いて行ってみるとそこには水の溜まった場所があった。
「ここは泉…?スノウは水の匂いを感じて走ってきたってこと?」
「きゅ」
うーん。私はなにも感じなかったし何か条件が合わないと見つけられない場所なのかも…
やっぱりイベントに関係する場所なのかな…?
「スノウ、この水飲んでみる?」
「きゅ?」
スノウは泉を覗き込んではいるが飲もうとする様子はない。
テイムモンスターが飲む水…とかではないみたい。
「うーん。じゃあなにか投げ入れてみようか…?」
昔話だと泉に斧を投げ入れたら泉の精が出てきたりするけど…
斧なんて持ってないしなぁ…
「アイテムボックスになにかあったかな…」
私はアイテムボックスを開いて投げ入れてもよさそうなものを探す。
まぁ私のアイテムボックスに入ってるものなんて昨日のレベル上げの時にスライムから落ちたアイテムばっかだけど…
「あ、これ…スライムの魔石…」
昨日ドロップしたけど使い方が全く分かんないからあとでお姉ちゃんに聞こうと思ってたやつだ。
4つあるし一つは投げ入れてみてもいいかな…。
「えいっ」
私はスライムの魔石を泉に投げ入れた。
すると泉が光始めて中から妖精の羽を生やした女性が現れた。
多分この女の人が泉の精だろう。
『このアイテムをこの泉に入れたのはあなたですか?』
「はい。そうですが…」
『ふむ…私に貢物とはいい心掛けです。それにとても珍しいはずの魔物の魔石とは…
いいでしょう。あなたに祝福を授けます。』
「祝福…ですか?」
『ええ。一番最初にここに訪れ、貢物をしたあなたにこれを差し上げます。』
泉の精さんがそういうと私の頭の上のポイントが38から70まで一気に増えた。
「私のイベントポイントが一気に32も…」
『それだけではありません。レアなアイテムを献上してくれたあなたにはこれも渡しましょう』
そう言って泉の精さんは私に大きな宝箱を渡してきた。
「これは…服?」
中を覗いてみるとそこには折りたたまれた一着の服が入っていた。
『それは妖精のドレス。あなたに幸運が舞い降りる装備です。』
幸運が舞い降りる…ということはLUKが上がる装備ってことなのかな?
とりあえず詳細を確認してみる。
ーーーーーーーーー
妖精のドレス
LUK+200
泉の精の力が込められた特別なドレス。
着た人間に幸運をもたらす。
ーーーーーーーーーー
「LUK+200!?」
流石泉の精の特製ドレス…とんでもない幸運がもたらされるね…。
とりあえず装備しておこうか。
《ラッキガールを取得しました。》
「新しいスキル…あとで確認しよう。」
「泉の精さんありがとうございました。」
装備を終えた後、私は泉の精さんにお礼を言う。
『よくお似合いです。』
「この装備ってこのイベントが終わったらどうなるんですか?」
『この舞台が消えても残りますよ。』
「良かった…。」
『では…この舞台ではもう会えないとは思いますが…
またいつか会えることを願っています。』
「その時があればまた何か持ってきますね。」
『約束ですよ?』
そう言って泉の精さんは泉の底へ消えていった。
その後光っていた泉は元に戻り透き通った水へと戻った。
「これで卵まであと30かぁ…」
泉の精さんのおかげで一気にポイント増えたしこの調子で100ポイントまで行けるといいなぁ。
「スノウ。次の場所探しに行こっか」
「きゅ!」
またスノウの背中に乗せてもらって私はポイントが集まりそうな場所へと向かった。
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