第6話第一回イベントの始まり

やってきました二日目。


とりあえずログインしたわけだけど…。


なんだか昨日よりより広場が騒がしいな…


「すみません。この騒ぎは何の集まりなんですか?」


「ん?なんだあんた知らないのか?今日は第一回イベントの開催日だぞ?知らないでここに来たのか?」


尋ねると剣士の恰好をしたお兄さんが教えてくれる。


「イベント…それって今から参加できるんですか?」


「おう。今からでも誰でも参加可能だ。ここにいるプレイヤーが5分後にフィールドに転送されるんだよ。


ほら。これがイベントが概要な。」


そう言ってお兄さんはお知らせのイベント概要ページを見せてくれた。


そのページを自分の方で開いて見てみる。


ふむふむ…フィールド探索イベントで…


フィールドには宝箱が設置されていてその中にはコインが入ってて


手に入れたコインはイベントポイントに換算されるのかぁ…。


プレイヤー同士が出会ったら戦うことも出来て負けたらそこでリタイアと。


勝った方がリタイアしたプレイヤーのポイントも貰える感じね。


優勝したらポイントに応じてお金も貰えるらしい。


10コインで1000か……なかなか貰えるね……


あとはポイントで交換できる景品…武器とか防具とかが色々あって…


「ん?これは…」


私の目に入ったのは《???の卵》という景品だった。


詳細欄にはテイムモンスターの卵としか書かれていない。


これはきになる…。


「お、もう転送の時間みたいだぞ?」


「色々とありがとうございました。フィールドで会えたらその時は…」


「ああ。容赦はしない。全力で戦おう。」


私とお兄さんは握手をするとそれぞれの場所へと転送された。


ーーーーーーーーーーーーーーーー


「なるほど…私は森に飛ばされたのね。」


私が転送された場所は木々が生い茂る森林だった。


この森の中に宝箱があるはずなんだけど…


「召喚!スノウ!」


「きゅ!」


「スノウ。この森に隠されてる宝箱を探すのを手伝って欲しいの。」


「きゅ!」


「って言っても形も何も分からないんじゃどうしようもないな…」


「きゅきゅ」


どうしようか悩んでいるといつの間にかスノウがいなくなっていた。


テイムモンスターにもAIが搭載されてるから好き勝手に行動したりするのか…


それにしてもどこに…


「スノウはどこいって…ってそれは?」


どうしようかと悩んでいるとスノウが豪華そうな箱を加えて帰ってきた。


箱を開けてみるとそこにはコインが入っていた。


触ってみるとコインは消滅して私の上にプレイヤーユズ:1ポイントと表記される。


「お手柄だよスノウ!こういうのを探していけばいいのね」


「きゅうー!」


探すものの形が分かったらやることは一つしかない。


「スノウ!サークルブリザード!それから周りの木を壊して!」


「きゅうううううう!!!!」


スノウのスキルで辺り一面を凍らせてその後で凍った木を粉々にしてもらった。


こうすることで宝箱を探しやすくなると考えたわけなんだけど…


ビンゴだったみたいだね。


木の裏からいくつかの宝箱が出てきた。


「さてさっさと拾って次に行こうか。」


「ちょっと待て!」


「ん?」


宝箱を回収して場所を移動しようとすると呼び止められた。


そこには数人のプレイヤーがいた。


どうやら私の見つけた宝箱が欲しいらしい。


「その宝箱と手に入れたポイントを寄こせ。」


寄こせって…これは私達が集めたものなんだけど…


まぁ言っても聞かないよね。


「それは戦うってことでいいの?」


「当たり前だ!行くぞみんな!」


「おお!」


「行くわよー!」


「覚悟!」


「じゃあ…こっちも容赦せずに行くかな?スノウ!」


「きゅうう!!!」


「「「「なんだとおおおおおおお!!!」」」」


切り掛かってきた四人のプレイヤーたちはスノウの攻撃でカチカチに氷漬けにされてそのまま消滅した。


私の頭の数字が1から3に変わる。


「4人で二ポイントかぁ…あんまりかなぁ…」


どうやら相手もあんまりポイントを持ってなかったみたい。


あの人たちも人に会えてなかったのかな?


まぁそんなことは置いといて。


「そんなことより宝箱だよ宝箱!」


私はスノウにも手伝ってもらって見えている宝箱を搔き集める。


「なるほど…宝箱の中身はバラバラなんだね。」


とりあえず35ポイント集まった。


一か所で38ポイントはいい感じじゃないかな?わかんないけど。


とりあえずあの卵は100ポイントで交換だったから一歩近づいたね。


「さてと次の場所に行こうか。スノウ乗せてくれる?」


「きゅう~」


スノウに背中に乗せてもらって場所を移動することにした。


人がいそうな場所か…広そうな場所か…


とにかくポイントが集まりそうな場所に行こう。


「スノウ。とりあえず向かってくる敵はやっつけちゃってね。


もしかしたらポイント持ってるかもしれないし。」


「きゅうー!」


とりあえずスノウに攻撃は任せて私は背中から宝箱を探すことに集中する。


もしかしたらわかりやすい場所にもあるかもしれないし。


「ん?あれは…スノウ!あそこの洞窟に向かって!」


「きゅ!」


あからさまに怪しい洞窟を見つけた私達はその洞窟へと向かった…。







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