第7話
部屋の紹介が終わり、一番汚いフィナさんのゴミ部屋をかたずけようと、足元の紙やどこで買ってきたか分からない食べた終わった、紙の包を拾い上げかたずけようとすると、ガサガサという音がした。
最初は、紙がこすれた音なのかと気にしていなかった。
しかし、ゴミを拾っているうちにガサガサという音は近づいてきている。
多少気にしながらも、ゴミを拾い、フィナさんが出してくれた麻布の袋にゴミを詰めながらゴミを片付け部屋の中を進み、ゴミを持ち上げるとガサガサの正体がわかってしまった。
昔の俺なら、普通に小さく気にしていなかった。
別に動きが速いだけで、攻撃力ゼロな虫だったからあまり気にしていなかった。
だけど、何故かこの体になり、この虫が手の平ぐらい大きく感じる。
見た目は、よく見たことが無かったが、目線が低くなり虫との顔とが近くなり、この虫の顔は中々怖く、今にも襲って来そうで、今まで感じたことが無い位、恐怖を感じている。
そう、ゴキブリである。
ゴキブリは、森や汚い部屋などに生息する虫
俺は手にしたゴミを持ったまま、恐怖で固まってしまった。
固まっている間は、ゴキブリも動かないが、このままではゴキブリを見続けなければいけない。
それは嫌だと、持っているゴミをそっと置き、この場を立ち去ろうとゆっくりと立ち上がり後ろに下がりゴキブリと距離を取っていると、急に固まり後ずさりして、どうしたのかと見に来たエナさんがこっちに歩いてきた。
「どうしたの、ルッチちゃん?」
エナさんは話しかけ、ゴキブリを確認した。
「ありゃ、ゴキちゃんじゃない」
エナさんは、最近会った友達のようにゴキブリを呼び、ゴキブリを捕まえようと手をゴキブリの方にやると、ゴキブリは....
飛んだ
ゴキブリは俺の顔目掛けて、飛んできた。
飛んできたゴキブリの恐怖で、叫び声を上げながらエナさんのいる方に飛び抱き着いた。
その衝撃で、エナさんと俺は横に倒れてしまった。
「ひにゃぁああああ!!」
「うぉお」
「はぁ、はぁ、はぁ...」
息をあがりながら、ゴキブリがどこに行ったか確認すると後ろの出口のドアの方にくっついていた。
ゴキブリがどこに居るのか確認して、安心してふと我に返るとエネさんを下敷きにしてしまっていた。
「ご、ごめんなさい。大丈夫ですか?」
「大丈夫、大丈夫」
そういって、エナさんは立ち上がり、魔法を唱え始めた。
「
魔法を唱え終わると、ドアにくっついているゴキブリは窓から外に出て行った。
ほかにも、多数のゴキブリたちが外に出て行った。
「これで、もうゴキブリはいないね」
「いっぱいいた...」
この部屋にこんなにゴキブリが居たことに衝撃を受けた。
「ゴキブリ苦手って、気づかなくてごめんね」
「い、いえ、ありがとうございます。」
エナさんは、虫をこの部屋から出ていく魔法を使いゴキブリをこの部屋から追いやってくれた。
とりあえず、ゴキブリが来ないように早くこの部屋を綺麗にするためにゴミを袋に入れ、綺麗にすることにした。
数十分後...
ゴミだらけの、部屋はゴミを全て袋に入れることにより部屋は綺麗になり、片付いたので、別の部屋で本を読んでいるエナさんを呼んだ。
「お、終わりました」
エナさんは、部屋の隅積みまで見渡し驚いていた。
「ありゃ、こんなに部屋が広かったなんて...ありがとうね、ルッチちゃん」
俺は部屋が片付いたメイドとしての最初の仕事としての達成感と、疲労感で倒れるように眠ってしまった。
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