第3話「信頼」

鬼山から情報を得て翌日


場変


?「早くぅ!」


?1「引っ張るんじゃねぇよ」


ファミレスに入る二人


フローラ「シヴァルー、ファミレスデース!」


シヴァルビア「あぁ?行くわけねぇだろ」


フローラ「お腹すいたデス!早く飯にするデス!!」


フローラ「シヴァルーもお腹すいてるはずデス!いつもケロリーメイトしか食べてないデス!」


シヴァルビア「おいクソガキ、その呼び方やめろ!あと腹なんか減ってねぇ」


フローラ「いいから行くデス」


シヴァルビア「んじゃぁここの隣のほうな!安くて助かる」


フローラ「ムキー、そこは行き飽きたデス!」


シヴァルビア「わがまま言うんじゃねぇクソガキ、10代が金持ってると思うな。それに…このレストランからは嫌な感じがする」


フローラ「嫌な感じ?」


シヴァルビア「今日だけだと思うがな、ほら行くぞ」


フローラ「あぁ待つデース!」


いつものファミレスに入る二人


シヴァルビア「チッ、今から向かおうって時に面倒ごとを」


フローラ「腹が減っては戦はできぬ!」


シヴァルビア「へいへい」


フローラ「それに情報の整理も必要デース」


シヴァルビア「もうしてある」


フローラ「メモしてなかったデスけど、全部覚えたデスか?!」


シヴァルビア「あぁ」


フローラ「記憶力すご!」


シヴァルビア「お前がバカなだけだロリババァ」


フローラ「ぶっ殺すデス!」


店員「お待たせいたしました、焼肉定食でございます」


シヴァルビア「おま、高いもん頼んでんじゃねぇよ」


フローラ「タダ飯ほど美味いもんはないデス」


シヴァルビア「いつか殺す!」


ドーーーーーーーーーーーーーーン!!!


突如、隣の建物が爆破する


町の人達が騒いで逃げる


シヴァルビア「なんだ?」


フローラ「シヴァルーあれ!!」


二人の目の前には化物がいた


シヴァルビア「人獣か?いや、なんか雰囲気がちげぇ!」


その化物はオーヴェルが育成した怪物、彼は被り物と言っていた



化物「グルルルル」


シヴァルビアたちのほうへ向かってくる


フローラ「来たデース!」


シヴァルビア「どいてろ!!」


向かうシヴァルビア


シヴァルビア「あ?」


足が止まる

決して油断したわけでも目を離したわけでもない

だが、化物とフローラは気づいたころには一つとなっていた


シヴァルビア「何が起きた?」(まるで互いが互いを引き寄せあってそうなるのが必然かのように合体しやがった!)


フローラ「う!シヴァ、ルー…」


取り込まれるフローラ


シヴァルビア「ガキ!!」


?「グハハハハハ!!適合完了!いい肉体だ。まるで我のためにあったかのようだ」


シヴァルビア「なんだてめぇ」


?「こいつはフローラというのであろう?そうだなぁ…グローラとでも命名しようか」


シヴァルビア「ネーミングセンスねぇなバケモンがよぉ!」


向かうシヴァ


グローラ「…」


シヴァルビア「ぶっ壊れろぉ!」


グローラを粉々に破壊する


シヴァルビア「…」


ズドーーーーーーーーーーーーン!!!


殴り飛ばされるシヴァ


グローラ「いやはや、この女が死んでもいいのか?何のためらいもなく殺したぞお前」


煙が晴れる


シヴァルビア「どうなってやがる?!確かに体は破壊した!!なんで生きて…」


グローラ「そうか、お前は馬鹿、という言葉が似合うやつなのか。この女の能力はなんだ?」


シヴァルビア「あぁ?」(能力?そういやぁあのガキの能力知らねぇ…)


グローラ「その顔は知らんという顔だな、教えてやろう。不老不死だ」


シヴァルビア「ッ!!!」


グローラ「この女は失敗作に思われたが、成功してたのだよ」


シヴァルビア(だからロリババァだったのか)


グローラ「実験体は実験体になって人生を終えるか、僕の前から逃げて死ぬかだ」


シヴァルビア「てめぇ誰だ!!」


グローラ「やぁシヴァルビア・グルゼリア。初めまして、君が探してるオーヴェル・ティアベルさ」


シヴァルビア「どういう仕組みだ?」


グローラ「そんなに考えなくていいよ、この子は僕が作ったんだ。フローラ専用としてね」


シヴァルビア「てめぇ何がしてぇんだ?」


グローラ「何がしたいとは?」


シヴァルビア「くだらねぇ実験して、人から恨み買って…科学者ってのは頭の悪いクズ野郎なのか?」


グローラ「僕はただ僕が世界一だということを証明したいだけさ、僕の科学力のすばらしさを世界に定着させる!そしたらアーサーも喜んでくれる」


シヴァルビア「アーサー?」


グローラ「おっと失礼、関係ない話を出して悪いね」


シヴァルビア「ガキを解放しろ」


グローラ「人の話を聞いてなかったのか?実験体が僕の前から逃げたら死ぬだけの運命だと」


シヴァルビア「何勘違いしてんだクズ野郎。世界がてめぇで回ってると思ってんじゃねぇぞ!」


向かうシヴァ


グローラ「いいや、世界は欲深い科学者の手で回ってる」


シヴァルビア「ふ!」


グローラを破壊する


グローラ「さっきから平気で殺してるけど、フローラも死んじゃってもいいのかい?」


シヴァルビア「ッ!!!」


ドーーーーーーーーーーーン!!


殴り飛ばされたシヴァ


グローラ「…彼女は君の仲間じゃないのかい?それともまだ早すぎたかな?」


シヴァルビア「…」


グローラ「無視とは酷いね」


シヴァルビア「クソガキ、俺はお前を助ける気なんざなかった。でも、あの時助けを求めたお前が…なんでか分かんねぇけど、覚えてねぇはずだけど、親から捨てられた俺みたいな顔してたから…退屈なんて言葉使って胡麻化して…一番退屈なのは、俺自身が作ってたんじゃねぇか」


グローラ「何を言って…」


パリィン!


フローラを覆っていた化物の体が砕ける


フローラ「顔を上げるデス」


シヴァルビア「俺は弱い、お前すらも守れない…」


フローラ「そんなことないデス、シヴァルーはフローラのこと助けてくれたデス、信じてくれたデス」


シヴァルビア「殺そうとしたんだぞ?」


フローラ「それはフローラが死なないって信じたから」


シヴァルビア「ッ!!!」


フローラ「手が触れて伝わってきたデス、加減してフローラを殺さないように頑張ってたデス。本当はシヴァルーのほうが圧倒的に強いのに、信じて頑張って、フローラを待っててくれた」


シヴァルビア「…」


フローラ「もう、退屈じゃないはずデス」


シヴァルビア(そうか…俺が自分で作ってた退屈を振り払ってくれたのは、お前だったのか…俺はこいつを助けようと、守ろうと、無意識に手加減してたのか…)


フローラ「これからは一緒デス」


シヴァルビア「…あぁ」(人は無意識のうちに嫌いなものを作り出す。それは遠ざけようとしてもなかなか離れてくれなくて、振り払ってもまたくっついてくる。一人じゃァどうしようもねぇ。そしてそれを否定するんじゃなく、受け入れることもまた、成長する鍵なのかもな…)

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ザ・オール ~破壊を司る者~ @oyntheomega

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