第7話 家族 その2
「えっと……地図だともう着いてるはずなんだけど……」
王都を出発してもう五、六時間が経った。朝早くに出発したが、さすがに太陽が高く昇って気温も高くなってきた。季節は地球で言う夏の始まりくらい? 気温も安定していて日本とあんまり変わらないと感じた。
でも雨は多めだったかも? なんかよく雨が降る気がする。
今あたしたちが目指しているのはマナ王都から近い首都ハナだ。地図を見ながら進んでいたものの、正直合っているかは自信がない。
「あそこに看板持ったじいさんが立ってるな」
晃示さんの指す方向を見ると、歩道に一人のおじいさんが立っていた。手にした看板には『ようこそ優衣様、晃示様』と書かれていた。
「町長さんでしょうか」
「話を聞いてみるか」
速度を落とし、おじいさんに近付いていく。近付いてみると細身だったのと白髪だったので勘違いしていたけど、おじいさんというほどではなかった。
「おお、優衣様に晃示様ですね。お待ちしておりました」
「あんた町長さんかい?」
「はい。このリノ町の町長をしている、ホア・アルフレインと申します」
ホアさんは優しそうな微笑みを浮かべながらそう言った。長身で、言い方は悪いかもしれないけど枯れ木のような見た目の人だったけれど、声も物腰も優しかったので、なんだか安心する。
あれ、それよりもちょっと気になる単語が。
「リノ町? あ、あれ?」
急いで地図を確認すると、目指していた首都から北にずいぶんと逸れた町だった。
マナ王都からスライムが多いらしい南へと進んでいたのだが、西方向に向かっていたということみたいで……。
「あ、あはは……道間違えちゃってたみたいです。えへ」
「運転にしても知らない土地を進むにしても慣れないことばかりで大変だったろう。仕方ないさ」
晃示さん優しい。でも今度からもっとちゃんと地図と実際の道路の名前とか確認しながら行こう。正直方向音痴ではないからと油断してた。
「しかしそれなら逆になぜあんたは俺たちが来ることを知っていた?」
あっそういえば。次どの町を経由するなどの情報は伝達されているとアイナさんが言っていた。だから元々この町は経過どころか近付くこともなはずだったのだ。
晃示さんの指摘にホアさんは少し恥ずかしそうにして答えた。
「実は朝からずっとここでお待ちしていましてね……もし万が一この町を通るようならばおもてなしをしたいと思いまして」
「ええっ!? 朝からずっと!?」
「そろそろお昼の時間なので一旦戻ろうかと思っていましたが」
この町どころかこの道自体通るかどうかわからないのにずっと待っていたなんて……。いや、国道みたいな道なのでここを通る可能性は高いといえば高いと思うけど。
「そうか……俺たちが
「おっしゃる通りです」
なんだか晃示さんが少し冷たい態度な気がする。いやまだ数日しか一緒にはいないけど、なんとなくそう思った。女の子には優しいけど男の人には冷たいとかそういうのかな? うん、言われてみればそんな感じかも。
女の子には紳士って感じなのは間違いないんだけど……。
「慣れない運転でお疲れでしょう。ささ、わたくしどもの家にどうぞ」
「どうする優衣? 少し休憩していくか?」
物思いにふけっていたところに話を振られて少しびっくりした。けどこうしてあたしにも意見を求めてきてくれるのは正直ありがたい。なんでも勝手に決める男の人とかちょっと苦手だ。
「そうですね……意外と運転疲れますし」
「わかった。ご厚意に預からせてもらおう」
あたしはバイクを降りてホアさんの案内に従った。
「こちらになります。王宮と比べられてしまうととても狭い家なのですが」
案内された家は町長の家というだけあって大きい家だった。木造でしかも平屋。懐かしさすら感じるこの造り。おばあちゃん家を思い出す。
マナ王国は都心以外は石とレンガ屋根の家が多い印象だったから、木造平屋はめちゃくちゃ新鮮だ。
玄関から入りお茶の間に通されて紅茶を出された。
「あの、お気遣いなく。少し休憩したらそのまま次の大きい町まで行こうと思っているので」
あたしが遠慮がちに言うとお茶を出してくれた若いホアさんの奥さん? がもったいない! というような表情で、
「あら、そうなのかい? せっかく客人用の部屋を綺麗にしておいたっていうのにさ!」
「こら、おまえ……! すみません、うちの家内が」
やっぱりホアさんの奥さんだったみたいでたしなめられている。見た目はすごく若く見える。ウチのお母さんより少し年上か同じくらい? 綺麗な人だ。
「おっと、奥さんですかい? ずいぶんお若いですね。俺がこんなじゃなきゃ、口説いてたかもしれないな」
ってさっそく晃示さんが口説いてる……。節操がないというかなんというか。
「あら、うふふふ。お世辞がお上手だこと。聞きました? あなた」
「おっと、いくら晃示様といえど、妻を渡すわけにはいくますまい。ふむ……これは戦争ですかな?」
「あなた……」
「お、お熱いですね……」
こういうのおしどり夫婦っていうんだろうか。まだまだ結婚とか考えられない歳だけど、憧れちゃうなあ。あたしは最初の恋愛で失敗した口なので余計に羨ましく思えてしまう。
「これば分が悪そうだ。分の悪い賭けは嫌いでね……おとなしくしときますか」
「ははは、話のわかる人だ。ふむ、スライムの外見をしてはいるが、洒脱な方であったのでしょうな」
あたしたちはお茶と茶菓子で一息つきながらいろんな話をして、あっと言う間に打ち解けていった。
奥さんの名前はオハナさん。さっぱりした性格で気立てもいい人で少し話しただけでもお母さんのような親近感を抱いてしまう。出してくれた茶菓子はとてもおいしくて、料理も得意らしい。
スコーンによく似ていて、自分で作っているらしいジャムも最高においしくて……少し懐かしい気持ちになった。ウチじゃこういうの食べてなかったと思うけど。ウチのお菓子はおせんべとかぬれせんとか干し柿とか……。
「ふむ、とても美味だ」
晃示さんも喜んでいるみたいだったけど。
「味とかわかるんですか?」
というかスライムってなに食べてるんでしょうか。晃示さんがなにか食べてるとこ初めて見たかも。
「ああ、どうやらちゃんと味覚はある……腹は空かないけどな」
「へぇ~不思議ですね。あっ、あたしもこれ、すっごくおいしいと思います!」
改めてオハナさんに言うと嬉しそうにして作り立てのスコーンをさらに追加で持ってきた。
作りすぎだってホアさんが苦笑いで窘めている。
この人たちは……なんというか温かい。笑顔でいっぱいのいい家族だ。そう思った。こんな大変な情勢でも笑顔を忘れない……それだけ強いってことで、それだけたくましいってことで。自然と尊敬まで抱いていた。
「いい人たちですね……ねっ? 晃示さん」
なんだか嬉しくなって、晃示さんにそう言っていた。
「ん? ああ、そうだな……」
晃示さんはもう一つスコーンをつまんで口に放った。
「いい人たちだ。俺も嬉しいよ」
嬉しい? スコーンを咀嚼する晃示さんのその言葉が少し変なニュアンスを含んでいて、首を傾げた。
けど違和感の正体に辿り着くことはできそうになかったので、今はスコーンと紅茶の味を楽しむことにした。こんなにほっとする気持ちになるのは久しぶりだ。
「本当においしそうに食べてくれるねぇ。作り甲斐があったよ」
「そうだね。しかし……」
オハナさんの言葉に頷くも、ホアさんの表情が沈む。
「優衣様は……送られてきた資料以上に華憐で……とても華奢だ。あなたがたのような方に頼るしかないわたくしどもの非力さが憎い」
それはたぶん自責の念なんだと思う。この世界の人達はスライムに対して目立った対抗手段がない。そのために他の世界の人を呼ぶまでしないといけないという罪。
自然とスコーンを口に運ぶ手が止まった。
「あんたたちのせいじゃない。だから気に病むことはないさ」
晃示さんだけは特に気にした様子もなく食べ続けている。結構気に入ったのかな?
「いえ……とても罪深いことだと……わかっております。優衣様も、晃示様も、もとはと言えば別の世界の人間でいらっしゃると」
「俺は向こうで一度死んで、気が付いたらここにいたんだが、優衣は」
言われてみれば晃示さんはこの世界に生まれ変わっているのだから、もうこっちの世界の住人と言ってもいいかもしれない。
けどあたしは……もちろん違う。無理矢理来させられただけだ。しかも今のところ帰る手立てはない。召喚した時と同じように時間をかければ帰らせてもらえる可能性はあるらしいけど……。
「はい。この世界とは縁もゆかりもないあなたがたに頼るしかない我々を許してください」
「えっ……いえ、その困ります!」
ホアさんは立ち上がり、深々と頭を下げる。オハナさんもだ。
「我が家にお越し頂いたのは、この世界の人間の代表としてこうして謝りたかったからです。謝ったからといって許されるわけではありませんが……」
「申し訳ございません!」
あたしは困惑してしまう。確かに理不尽に怒ったり泣いたりしたけども、それはこの人たちのせいじゃない。
「晃示さんも言ってましたけど、ホアさんたちのせいじゃないです! だから……」
「それでもこうして頭を下げることしかできないのです。申し訳なさと……そして期待。あなたたちにすべてを賭けることしかできない我々のふがいなさを……!」
「その……なんて言ったらいいか……」
それよりもあたしはこの世界を少しばかりだけど見てきて思い始めていたことがある。
「あたしは……えっと……まだ覚悟とか決まったわけじゃないからこんなこと言えるのかもしれませんけど……あなたたちはすごいと思います」
「な、なんと?」
あたしの言葉が予想外だったらしくホアさんとオハナさんが目を丸くする。晃示さんがこちらを見る気配がした。
「最初に聞かされたときは腰が抜けるかと思いましたよ? 世界を滅ぼせるような存在と戦ってるって聞いて。あたしには絶対に無理だと思いました」
「どうして……? あなたは勇敢に戦う道を選んでくれたのに」
「実は、それもちょっと後悔しはじめてて……」
だって怖いのは変わらない。敵が依然強大なことも、人類が圧倒的に不利なことも、あたし自身強い人間じゃないことも。どう考えたってこんなこと無意味だと思う。
辛い。やりたくない。そう思う。仕方がない……って。そうやって諦められるほどに、状況は悪い。
だけど、この世界の人達は諦めずに足掻いている。なんとかして勝とうとしている。それはとても強い意志だ。
「最初に決意したときは、お城にいたあるメイドさんを死なせたくないって。この人を守りたいって思ったからで。勝てるとか勝てないとかじゃなくて、ただなにも考えてない。ないけど、あの人を死なせたくないって強く、思えたから」
家族とか友達とか守るべき存在がいる人の方が強いってフィクションじゃよく見るけど、それがなんとなくわかったような気分。
大切なもののために怖くても自分を振るい立たせられる勇気の強さみたいなものを、あの時知ってしまった。
ホアさんたちもきっとそうだ。家族や隣人を守りたいという思い。でもスライムは強大で。あたしみたいな他人に頼らなきゃいけない歯がゆさと罪悪感。
それはどんな重圧だろう。不安もあると思う。ホアさんたちみたいな優しい人ならなおさらだ。
「ホアさんやオハナさん、アイナさんたちのために、戦えるあたしが戦わなきゃって……そう、思うから。だから、怖くても、やらなくちゃって」
「優衣様……なんと……なんと慈悲深い!」
「え? ちょちょっとなんで急に泣いて」
あたしの言葉を聞いて、なぜかホアさんが号泣。両腕をガシッと掴まれる。
「強く感銘を受けました! 聖剣があなたを選ぶのも道理というものでしょう! 立派な方だ」
「そ、そんな大げさな。あたしはそんな大した人間じゃ」
「いえ、他人のために命をかけるような行為は、そう簡単にできるものではありません。それはあまりに尊い決断です。まだお若いのにやはりあなたは立派な人だ」
あまりに褒められすぎて照れ臭くなって反論するのもやめてしまった。この十六、いや十七年生きてきてここまで褒められたことがあっただろうか、いやない。
「しかし、優衣様がいまだに迷っておられるというのならば……しばらくこの町に滞在してはいかがでしょう?」
「ど、どういうことです?」
突然の提案に困惑。確かにまだ決心が固まらないのは事実だけど、逃げられることじゃないのはもうわかってる。……この世界の人達のためにも、逃げちゃだめなんだ。
「差し出がましいようですが、決断の時まで緩やかに過ごしていただければと思いまして」
「いつでも泊まってもらえるように寝室をこさえてはみたんだけどね、そこまで贅沢はできないけど、ご飯の味は保証するよ」
「だ、駄目ですよ! あたしたちは囮なんですよ! この町に四天王とかスライムが」
二人の心遣いはもちろんすごく嬉しい……嬉しいけどそれはダメだ。ダメなんだ。だってあたしたちは囮。敵の目を引き付ける餌だ。そのあたしたちがずっとここにいるとなればどんな迷惑がホアさんたちにかかるか……。
「承知の上です」
ホアさんは、穏やかに、それこそ受け入れるようにそう言った。その目には強い光が宿っていた。やると決めたらなにを言ってもやり遂げる人の目だ。
それは強くて、優しくて、温かいけれど、同時に悲しい。
「元より、わたくしども町の衆はあなた様方をお迎えするにあたってしていた覚悟でございます。むしろ他の町の人々を守れるならば、囮も悪くない……小さな町ですからね」
「そんな……」
「優衣様。他の町に行けば表向き歓迎されるかもしれませんが、決してよく思われないかもしれない……というのはお分かりで?」
胸がきゅっと締め付けられる。気付いていない……わけじゃなかった。そこまで鈍感な子供じゃない。それにお城で働いている人があたしのせいで城に攻め込まれたと陰口を叩いていたのも聞いてしまった。
今まで異世界から人を呼んだのは初めてらしいし、四天王が城まで来たのも初めてだったらしいので、そう思ってしまうのも仕方ないと思う。
「残念ながら我が身可愛さに自分たちの住んでいる町にはこないでくれ……と、手前勝手なことを望む者も少なくありません」
「城の連中みたいにな」
「晃示さん……知っていたんですか」
あたしだけがたまたま耳にしていたと思っていたのに。
「ずっと君の近くに張り付いていたからな」
「えっキモ嘘ですよねキモ」
「なぁ、もっと本音を隠す努力をしないかい?」
いやだって普通にキモい以上の感想が出てこないですし、え? 待って、ずっとストーカーしてたってことで、え?
「ま、ま、ま、まさか……ト、トイレまで着いてきてたりは」
「俺がそんな女性のプライバシーを脅かすような男に見えるか?」
「いやいやいや、ストーカー宣言しといて何言ってんのこの人」
「ボディーガードだ。もし万が一またスライムでも来た時のためにな。君の就寝中も守っていたんだから、感謝されることはあっても変態呼ばわりはどうかと思うぞ」
言われてはっとする。確かにその可能性は否定できない。今度は大群連れて戻ってくることも考えられるんだ。あたしはこの世界で唯一スライムと戦える勇者なんだから、すぐに潰されてもおかしくない。
と納得しかけたが。
「じゃああたしに黙ってる必要ないですよね。目に見えるところにいてくれてよかったですよね? 今思えば女の人と話してるタイミングで必ず現れたり変だなとは思ってましたが」
「ぴゅ~」
「口笛吹いて誤魔化さないでくれます? てかコッテコテすぎでしょ、その誤魔化し方は」
この人はまったく、真面目かと思えば不真面目だしで、正直イマイチ考えが読めない。女の子大好きなのはすごくよく理解したけど。
「はは、仲がよろしいのですね」
いつものコントになってホアさんたちを置いてけぼりにしてしまった。でもホアさんは笑ってくれた。
「仲がいいと言いますか……世話が焼けると言いますか……」
でもまあ一緒にいて退屈はしない人だとは思う。所々キモいところを除けば。
「やはり貴女のような方に過酷な運命は似合いません」
「ホアさん?」
「クィーンの城の場所を突き止めるのは王都の者たちが成してくださるでしょう……それまでは無為に貴女が傷付く必要ははずだ。こうして言葉を交わしてみてわたくしは……ああ、やはりこんなことは間違っていると確信したのです。
もはや戦うは優衣様と晃示様の運命……しかしそれまでは充実した時を過ごしてほしいのです。わたくしどもの家というのは恐縮ですが、いかがでしょうか」
優しい瞳があたしを貫く。甘い言葉に決心が揺らぐ。いや、決心なんて大層なものじゃなかったかもしれないけれど。無理をしてでも戦う、という意思が溶けてしまいそうになる。
「そんな……そんなこと、言われたら……ど、どうしたらいいと思いますか? 晃示さん。あ、あたし……」
振り向いて晃示さんにすがってしまう。自分で決めてしまうと弱い方に逃げてしまいそうだったから。無理をして、意地を張ってやると決めたその心が緩んでしまいそうだったから。他にすがれるものがなかったから……。
「名案だな」
「えっ」
意外な即答に、困惑したのはあたしだった。
「俺もそれがいいと思う。せっかくこう言ってくれてるんだしな。優衣……今の君には時間が必要だろう。落ち着いて……運命と向き合う時間が」
そうだ、晃示さんは元々あたしが戦うことに反対してくれていた人だった。最初に召喚されたとき、味方になってくれたのはこの人だけだった。
「決定……でよろしいですか」
「どうだ? 優衣」
賛成はしてくれた。でも晃示さんは最終的な決定権をあたしに譲る。今は嬉しいような、複雑な気分だけど。
「あ、あたしは……」
「あんたの好きな食べものは?」
「えっ」
オハナさんの突然の好物問答に唖然。こ、ここで好きな食べ物がどうとか関係あるの……?
「好きな食べ物だよぅ! 異世界の料理でも似たようなもんは作れるさね。肉の料理魚の料理野菜の料理。パンか米か豆かじゃがいもか! リクエストならいくらでも受け付けるよ!」
「えっと……」
「まあ難しいこと考えずに、今日のおいしいごはんと日中お日様の光を楽しむこと、それにふかふかのベッドでぐっすり眠ることを考える方が体にも心にもいいよ! 子供ならなおさらさ!」
陽だまりのように明るい笑顔で笑うオハナさん。ああ……そうか、ようやくわかった。ウチのおばあちゃんと似ている。辛いことがあった時とか悩み事で押しつぶされそうな時とか、おばあちゃんはなにも聞かずによくあたしの好物を作ってくれた。
だからあたしは、今は深刻に捉えすぎるのはやめた。時刻はそろそろお昼だ。なにかおいしいものをお腹いっぱい食べたい。
「あ、あははは……そうですね。えっとじゃあいいですか?」
「おっと! じゃあ一緒に買い物行きましょ! それで献立考えた方がお互いのためさね」
「そ、そうですね! えっと、こっちにもスーパーみたいなものあるんですよね。そこで……」
こうしてあたしとオハナさんは品揃えがいいというスーパーに向かうことに。正直不安もたくさんあって、こうしている間にもスライムは近くまで迫っているかもしれない。
それでも、オハナさんたちといればあたしは笑える。だから前を向ける。
ひと時の安らぎの時だ。
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