第23話 障害物競走

 この日がやって来た。いよいよ運動会が始まる。

 見上げた旗ははためくが目を開けていられないほど眩しい。

 校庭に装飾が施され、遊具は使えぬよう紐で縛られている。まさに運動会といった感じだろうか。

 みーちゃんはというと手を固く握り、視線があちこちに行ったり来たりしている。

 先生から号令がかかり、みーちゃんは先生の所に駆け出す。

 生徒たちが整列を終え校庭の真ん中へと一斉に歩いていく。

 開会式が始まり選手宣誓や校長の話、準備運動等をして運動会がついに始まりを迎えた。

 まずは障害物競争だ。

 みーちゃんは唇を噛みしめてスタート地点に立つ。

 パンと響き渡る音と同時に生徒たちは走り出す。

 最初の障害物は網だ。次々と生徒たちが網の下を潜って走り抜ける。

 みーちゃんもどこかに引っかかる事なく三位に上がる。

 次の障害物はお玉にボールを乗せて運ぶようだ。

 二位の生徒がボールを落とし振り出しに戻される。

 みーちゃんは練習の成果が出ているのか失敗せずゾーンを抜けた。これで二位となった。

 最後の障害物は袋に足を入れて跳ねながら移動するみたいだ。

 みーちゃんは一位との距離を徐々に縮める。後は直線を走るだけ。

 みーちゃんと一位の生徒に声援がかかる。それを受けたみーちゃんは最後の力を振り絞り走り抜いた。

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