第20話 みーちゃんの両親

 とある日の学校帰りにみーちゃんはりょーちゃんの所に行った。


「やっほー! りょーちゃん」

「よく来たね、みーちゃん。今日は何の話をするんだい?」

「今日はね、わたしのお母さんとお父さんのことを話すよ」

「みーちゃんのお母さんとお父さんの話なんだね。どんな人なのかな?」


みーちゃんはお母さんの事を思い返す。一言で言うなら心配性だろうか。


「んーとね、お母さんはわたしが何かやろうとすると色々かくにんするんだ」

「たとえば何が必要なのかとかそれで本当に大丈夫なのかとかわたしがいやになっていないかとか言うの」

「お母さんは真面目なんだね。きっとそれはみーちゃんの事を真剣に考えているから確認して安心したいんだよ」

「そっかー。わたしのこと考えてくれてたんだ」


確かに思い返せばりょーちゃんと遊んじゃいけないと言われた時もみーちゃんの事を思って言っていた。

 決して意地悪をしたい訳ではなかったのだ。そう思うとみーちゃんはお母さんが更に好きになる。

 家に帰ったらお母さんの事をぎゅっと抱きしめようとみーちゃんは思った。


「じゃあ、みーちゃんのお父さんはどんな人かな?」


今度はお父さんの事を思い浮かべる。割と楽観的な面があるのは確かだ。


「お父さんはなんでも大丈夫って言うんだ」

「たとえばお母さんが心配して色々考えていると大丈夫、なんとかなるって言ったりわたしがこまった時にも大丈夫、お父さんに任せろって言ってなんとかしちゃうんだ」

「いざという時に頼れる良いお父さんだね」

「うん。いつもはてきとうだけどやる時はやるの」


みーちゃんは今度お父さんを褒めてあげようと思った。

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