第18話 りょーちゃんの力 その一

 りょーちゃんは浮いてる魚を火の力で焼いて火を通してから食べ始める。それを見ていたみーちゃんは目を輝かせる。


「りょーちゃんは火も使えるんだ! カッコいい!」

「えへへ」


みーちゃんにそう言われたりょーちゃんはいつもよりも魚が美味しく感じた。

 魚を食べ終わったりょーちゃんは自慢気に言う。


「他にも使えるものがあるんだよ」


りょーちゃんが両手を合わせてから離すと白く光る玉が出てきた。光る玉はみーちゃんの周りを一周すると音もなく一瞬で消える。

 みーちゃんは興味津々で光る玉があった場所を見ていた。興奮を隠しきれずにりょーちゃんに尋ねる。


「今のはなんなの? 白くて光ってたの!」

「今のはね、光の力を使って作ったものだよ。白だけじゃなくて色んな色の玉が作れるんだ」

「えっ、そうなの? わたし他の色も見たい!」

「それじゃ見せちゃうぞ!」


今度はりょーちゃんの鼻先から水色の光の玉が出てくる。

 そしてみーちゃんの目の前に来たら赤色にパッと変わる。

 みーちゃんが手を差し出すと手の方に寄っていき、手に触れると緑色に変化した。

 手を傾けると緑色の光の玉はコロコロ転がっていき地面に落ちるととけるように消えていく。


「わー、きれい! 光の玉すごかった!」


みーちゃんは手で拍手をしたり、りょーちゃんの手を振ったりと大興奮だ。

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