第16話 リバーシ その二

 そう意気込むみーちゃん。だが、序盤は黒が多かったものの、だんだんと白が多くなっていき結果的にはりょーちゃんの勝ちだった。


「勝ったよ」

「りょーちゃんはすごいね! わたしもがんばったけど負けちゃった」


負けたみーちゃんは少し悔しかったけどそれ以上にりょーちゃんが勝った事に感激した。

 勝つ方法が気になったみーちゃんはりょーちゃんに聞いてみる事にする。


「ねえりょーちゃん、どうやってかったの?」

「そうだね。始めの頃は少なく駒を取るんだよ。後は相手が駒を置ける場所に置くと良いんだ」

「分かった。駒を少なく取るの! りょーちゃんもう一回リバーシをやろう!」

「うん。良いよ」


しばらくして駒を置き終わり、決着がついた。勝ったのはりょーちゃんだった。


「今回もボクの勝ちだね」

「うーん、わたしも今回はかてると思ったけどだめだった」


みーちゃんも途中までは色々と考えながらやっていたのたが、頭がパンクしてしまい結局は負けてしまった。


「みーちゃんも強くなっていたよ。油断していたらボクが負けるところだったからね」

「もう、りょーちゃん強くなりすぎ!」

「えへへ。それほどでもないよ」


でもなんとなくコツを掴んだみーちゃんはもう一回挑みたいようだ。りょーちゃんも了承して再度リバーシを始める。

 今度はみーちゃんも考え込み一手一手慎重に打つ。りょーちゃんはすぐに駒を置き、みーちゃんの様子を伺う。そして最後の一手をりょーちゃんが打ちゲームは終了する。

 パッと見ではどっちが勝っているのか分からない。りょーちゃんとみーちゃんがそれぞれ数え始め勝敗はみーちゃんの勝ちだった。


「やったー! かったー!」

「みーちゃん、良かったね!」

「うん!」


 万歳をして大喜びするみーちゃん。りょーちゃんは少し悔しそうだ。

 だがゲームでここまで楽しく遊べるのはなかなかないのでそれはそれで満足したりょーちゃんだった。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る