第14話 みーちゃんの遊び相手 その二
次の日になり、今日学校が休みな事もあってみーちゃんはいつもより遅く起きる。ゆっくり朝食を家族三人で食べているとお母さんが言った。
「実花」
「うん?」
「前に森の友達と遊ぶのは駄目って言ったでしょ? もう森の友達と遊んでもいいわよ」
「えっ? 本当!」
「ええ。でもたまにはいつもの三人とも遊ぶ事。分かった?」
「うん、分かった! お母さんありがとう!」
その話を聞いていたお父さんが口を挟む。
「ん? 珍しいな。どういう風の吹き回しなんだ?」
「ちょっと色々とあったのよ」
「そうか」
みーちゃんは朝食を食べ終わり、遊びに行く準備をする。いつもより遊ぶ時間が長くなるのでお母さんに弁当を作ってもらう。準備が終わったので行ってきますと言って外に出た。
りょーちゃんに会う許可が下りたのでみーちゃんはいつもより張り切って森へ向かう。しばらく歩き、森のいつもの場所に辿り着く。
でもりょーちゃんが見当たらないようだ。みーちゃんは辺りを探してみるがやはりいない。
一体どこにりょーちゃんは行ったのか心配になる。だがこれ以上どうしようもないので切り株に座って待つ事にした。
いつ来るのかそわそわしながら待っていると、どこからかりょーちゃんがやって来た。それにホッとするみーちゃん。
りょーちゃんは不思議そうにして言う。
「今日はいつもより来るのが早いね。何かあった?」
「今日はね、学校休みなの! だからいっぱいお話ししたいな」
「そっか。学校休みなんだ。良かったね」
「うん」
「あっ、お母さんにりょーちゃんと遊んでも良いって言ったんだ! これもりょーちゃんのおかげなの」
「本当? なら、ボクが頑張った甲斐があったよ」
りょーちゃんは嬉しそうだ。つられてみーちゃんも嬉しくなる。
ハッと何かを思い出したのかりょーちゃんが言う。
「そうそう人の友達とも遊ぶのも大切だからね」
「それ、お母さんにも言われた!」
「そうなんだ」
「大丈夫だよ。みんなともちゃんと遊ぶの!」
「それなら良いんだ」
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