3月14日 青春時代のBGMは洋楽(1980's)
私が高校時代を過ごした頃のミュージックシーンは、〝松田聖子〟や〝たのきんトリオ〟といったアイドル達が席巻していた。そんな中、ひねくれ者を自認する私が好んで聞いていたのは洋楽だった。
1980年代はアイドル全盛の時代ではあったが、同時に洋楽の黄金期だったと考えるのは私だけであろうか。当時世界に目を向ければ、〝第2次ブリティッシュ・インヴェイジョン〟と呼ばれるイギリスから発信される音楽の新しい波が世界を飲み込んでいこうとしていた。〝デュラン・デュラン〟〝カルチャー・クラブ〟や〝ユーリズミックス〟〝ティアーズ・フォー・フィアーズ〟といったバンド名は、50代の同輩であれば「懐かしい」と記憶を辿られる方も少なくないのではないか。
それぞれのバンドが強烈な個性を持ち、チャートを賑わす楽曲にはどこかにキャッチーなメロディーが必ず刻まれていた。40年経った今でもそれらの記憶は鮮やかである。例えば〝デュラン・デュラン〟であれば「プリーズ・テル・ミー・ナウ」という曲の出だしの♬Please,Please tell me now!♬や、〝ティアーズ・フォー・フィアーズ〟であれば「シャウト」という曲のこれも出だしの♬Shout Shout Let it all out♬といった箇所のメロディーは今でも口ずさむ事が出来る。
そうやって洋楽を聴く中で、偶然の出会いから傾倒していったのが〝ビリー・ジョエル〟だった。ビリー・ジョエルは先に述べたイギリスを発信源とするムーブメントに乗るものではない。彼を知るきっかけとなったのは、同じ洋楽好きの友人が「とてもいいアルバムだから聞いてみろ。」とほぼ無理矢理ミュージックテープを貸してきた事だった、それがアルバム『Glass Houses(グラスハウス)』だった。確か借りたカセットテープにも、LPのジャケットと同じく、寒々しい景色の中に立つガラス張りの家に向かって、石を投げるビリーの姿が、そのままガラスに反射した姿と一緒に映っていたはずだ。
「怒りに任せて?」、「いらだちから?」、「ガラスに映る自分を壊すことでの自己否定?」、それとも「自分を壊すことで新しい自分に生まれ変わるという脱皮?」とにかくそのジャケットの表紙に私は引き込まれた。次にこのアルバムに収録されていた楽曲達に魅せられた。特に一曲目の〝You May Be Right 〟(邦題〝ガラスのニューヨーク〟)はいきなりガラスが粉々に砕ける音から始まる激しいロックの曲で、ジャケットのビリーの手から石が投げられ、ガラス張りの家のガラスが割れる情景を無理矢理イメージさせた。また激しい曲とバラードとのコントラストも素晴らしく、アルバムを一つの作品として聞き込めば聞き込むほどこのアルバムにはまっていった。因みにこのアルバムの中で一番好きな曲は"All for Leyna" (邦題〝レイラ〟)だ。鍵盤を叩きつけるようなピアノの音で始まるこのロックな曲は、今でも私のお気に入りの一曲だ。
私は友人に借りたテープを返すと同じものを自分で購入した。また更にビリーの他のアルバムも聞きまくった。〝素顔のままで〟〝オネスティ〟〝ニューヨークの想い〟特に彼が世に出したバラードの名曲たちは永遠に語り継がれる事だろう。
最後にまだ名前を挙げていない、私が愛したアーティストたちの名前を書き綴らせて欲しい。
「Earth, Wind & Fire」「Chicago」「Bryan Adams」「Spandau Ballet」「Big Country」「Asia」「Michael Jackson」「Prince」…あれ?挙げればきりがないや…
I love you forever!
fin
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