第34話 王様

朝、しっぽのブラッシングをしているとコミチが来て、


《ご主人、あの〜、その〜、なんというか、しっぽのブラッシングしてくれませんか?》


❨あぁ〜、ずるいのだ。主、私も、私も。❩


みんなでしっぽをブラッシングしあった。

スーユさんが来ないか心配だったが来なかった。

リビングに降りると、ユウキくんと、リョウナくんと、ヒスカさんがお互いの翼のケアをしていた。


『ヒスカさんの翼柔らかいな〜。』


〘ほんとにね〜。〙


{そう言う、ユウキさんもきれいな漆黒の翼じゃないですか。リョウナさんは、この世界にないであろう、独特のきれいな翼じゃないですか。}


『サンキュー。翼のケア終わったで。』


〘こっちも。〙


{私も、終わりました。}


スーユさんは、ユウキくんの翼の羽の回収をしていた。「ユウキくんの羽は、売れるんだろうか」と、思いながら見ていた。


朝ごはんを食べたあと冒険者ギルドに行った。

ケンナさんがいた。


「ケンナさん?」


〈君達、やっぱり冒険者ギルドに来たな。また、王様が会いたいとい言ったので2日連続で徹夜して来たよ。〉


「お疲れさま。」


〈で、そこの角の生えた子は何なんだ?〉


{ヒスカです。ドラゴンです。}


〈また、化け物が増えている。〉

〈もう、疲れたから王様に会ってくれ。頼む!〉


「わかりました、ハァ〜。ユウキくん、行くぞ!」


『ホイッ!』


ユウキくんに運んでもらい、1時間半で王都に着いた。みんなを召喚してから、王様の元へ向かった。


〈こんなに移動が楽なら早く王都に来てくれても良かったのでは?〉


「王様に会うといいことがないと思っているんですよ。」


〈偏見だぁ。〉


そんなこんなで、王様に会いにいった。

王室に行くとそこには、14歳ぐらいの少女が居た。


[こんにちは!]


「こんにちは。王様ですか?」


[チェッ、面白くないなぁ。]

[なんでわかったんですか?]


「感ですよ。感。」


『ほんとに王様?』


[ホントです〜。]


『ほんとに?』


[ホントのホントのホントにです〜。]


『まぁ、信じよう。』


[失礼ですよ?王様に向かって。]


『自分で言います?』


[言います〜。]


〘かわいいね〜。〙


[ありがとなのです。]


{王様ですか?こんにちは。}


[どこが王様に見えないんですか?]


〔容姿が、雰囲気が、ノリが、性格が。〕


[ひっど〜い。]


❨変な王様なのです。❩


[ちびっこに言われたくないな〜。]


❨誰がちびっこですか!❩


[YOU]


❨主、この人嫌いなのです。❩


「仲いいね。」


[❨どこが!❩]


「ほら。」


《可愛いですね。》


[ありがとうございます。]

[自己紹介がまだでしたね。私は、シハテ王国第52代国王、シハテ・マクラ・サンラです。サンラとお呼びください。]


「ヨウカです。」


『ユウキです。』


〘リョウナです。〙


❨コチカです。❩


《コミチです。》


〔スーユ・フィンルやで〜。スーユと呼んでや。〕


{ヒスカです。}


[で、欲しい物はありますか?]


『俺は特になし。』


〘俺も。〙


❨私も。❩


《私も。》


〔うちも。〕


{服がほしいです。この服、小さいんですよ。}


[は〜い。服ですね?]


{そうです。}


[他には?]


「この国にある、最強の呪い付きの物が欲しいです。」


[えぇ!そんなものどうするんですか?]


「武器の材料にします。コチカやコミチを創ったときにみたいに。」


[コチカちゃんも、コミチさんも、武器なんですか?]


「はい、そうですけど?」


[証拠を見してくださいよ!]


「コチカ、コミチ、刀に入って。」


❨わかったのだ。❩


《はい、わかりました。》


そう言い、コチカとコミチは刀の中に入っていった。


[ほんとに、武器なんですね。わかりました。呪い付きの物ですね?]


「はい、そうです。」


[いいな〜。私も、小太刀欲しいな〜。]


「作ってもらってください。」


こうして、王様と会い盗賊団討伐などの報酬を貰う約束をしてから、城下町でお昼ご飯を食べてから王都の冒険者ギルドに向かうのだった。

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