第30話 みんなで温泉に
家に着く頃には、みんな眠たくなっていた。
コチカは寝ていて、コミチにおんぶされていた。
《ご主人、最近色々あったのでそろそろ旅行に行きませんか?》
〔せやな。温泉とか、行きたいな〜。〕
❨zzz…❩
『温泉か〜、久しぶりに行きたいな〜。』
〘温泉行こうよ!〙
「う〜〜ん。どうしよう。まぁ、たまには休暇も必要だしね。じゃあ、明日に温泉へ行こうか。」
もう今日は遅いので、みんなお風呂に入ったあと、すぐに寝た。
朝起きて、しっぽのブラッシングをして朝ごはんを食べた後に温泉に行く準備をした。
「着換えはもった?」
『〘《〔❨はーい。❩〕》〙』
「お金も持った?」
『〘《〔❨はーい。❩〕》〙』
「じゃあ、行こう!」
温泉がある街は、ここから約3km離れた隣町だ。
温泉のある隣町に行くのに、僕達は約1時間でつくと思ったが予定より40分は早く着いた。理由は、簡単。ユウキくんに隣町まで運んでもらい、僕がみんなを召喚しただけだ。
〘やった〜。温泉だ〜。〙
《温泉はどこですか?》
〔いや。もう着いたことについて誰も突っ込まんの?〕
❨主ですから。❩
『俺は?』
❨主を運んでくれてありがとうございます。❩
『よし、ロリパワーがチャージされた。』
温泉にいくと、注目された。無視した。
〈何名様ですか?〉
「6人です。」
〈こちら、ロッカーの鍵です。〉
「はい!」
みんなに鍵を渡し、温泉のロッカールームに行き服を脱いで温泉に入った。
「あぁ〜〜。とろける。」
『よっしゃ。久しぶりの温泉だ。』
〘気持ちいい。〙
❨おぉ。これが温泉ですか?大きいお風呂なのです。❩
《これが温泉。とろけそうです。》
〔あぁ〜。疲れが取れるな〜。〕
それぞれ、温泉を楽しんでいた。体を洗いもう一度温泉に入った。今度は、露天風呂だ。
『なんか、久しぶりにヨウカと温泉に入ったわ。』
「そうだね。」
「ユウキくんとは、だいたい遊んだ後にいつも行っていたからね。前世から、合わせて12年ぶりぐらいかな?」
「リョウナとは、16年ぶりぐらいかな?」
『そんなぐらいだと思うよ。』
❨主、ここにいたんですね。❩
❨一緒に温泉に入りましょうよ。❩
苦笑しながら、ユウキくんから離れてコチカともに温泉に入った。
❨主、最近コミチが変なんですよ。❩
❨なんか、妙に優しくて、一緒にいたら落ち着くんですよ。❩
「それ、コミチの母性に癒やされてるんじゃない?コミチは、コチカのことを実の娘のように思っているからね。」
❨ふぅ〜ん?❩
「コチカは、お母さんがいないでしょう?」
❨主がいます!❩
「でも、僕はお母さんにはなれないでしょう。」
「その寂しさを埋めるのがコミチなんじゃないかな。」
❨つまり、私が無意識の内にコミチをお母さん代わりに思っているということですか?❩
「そゆこと。」
❨主、ありがとう。なんかスッキリした。❩
《ご主人、ここにいたんですね。私も一緒に入ります。》
「コミチ、コチカのこと好き?」
《なんですかいきなり?それは、好きですよ。実の娘のように好きでますよ。》
「そう。良かったね。コチカ。」
❨はい!!❩
〔お〜い。ヨウカ。こっちに来てや。〕
「はーい。」
〔サンキューな。温泉に入りたかったんよ。〕
「全然いいよ。ちょうど、どこに行こうか悩んでたし。」
〔温泉なんか、初めて入ったで。〕
「ユウキくんも、リョウナくんも、コチカも、コミチも、喜んでいたよ。」
〔そうか〜。うちは、もうあがるで。〕
「僕もそろそろあがろうかな。」
僕とスーユさんがあがったときには、コチカとコミチ、ユウキくんはあがっていた。
ジュースを飲んでリョウナくんを待っていると、すぐにリョウナくんはあがってきた。
温泉の受付嬢に鍵を返して、お昼ご飯を食べてからお土産を買い、家に帰った。
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